チキンライス、といえば
「チキンピラフでしょ」とか「ケチャップの味いいよね」とか。
数年前までは、こんな感じの答えがほとんど。

しかし、今や
「シンガポールの料理だよね!」と、ズバリ!

日頃から「シンガポール楽しいよ!」「チキンライスおいしいよ!」と私が連呼しているからというわけではなく、(いや、それも一理あるか?)シンガポールや旅行に興味のない人からも認知度は高まっているのです。

改めて、そんなシンガポール名物“チキンライス”の正体をご紹介します!

 

丸ごと一羽!鶏肉のうま味がごはんにまで浸透

「街を歩けばチキンライスに当たる」と言ったか、言わないか。兎にも角にも、チキンライスはシンガポール人の食生活に欠かせない存在です。ショッピングセンターの中にあるフードコートや屋台型施設のホーカーズ、チキンライス専門店や高級レストランなど、いたるところで食べることができます。

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(チキンライスは中国語で「海南鶏飯」と書く)

店頭には鶏肉が丸ごと1羽の状態で吊るされていて、その光景を見ているだけで口の中に唾液があふれ出てきちゃう。特に昼時のホーカーズは、店の前に行列ができ、次々と鶏肉が捌かれていきます。チキンライスは“スチーム”と“ロースト”、主に2つの調理方法があって、スチームは茹でた鶏肉、茹でた後に焼き上げるのがローストです。

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(ガイドブックにも頻繁に登場!「天天海南鶏飯」のスチームチキンライス)

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(買い物天国オーチャードエリアにある「ラッキーチキン」のローストチキンライス)

一般的にチキンライスといえばスチームを指すことが多く、ローストを取り扱っていない店もあります。茹でた鶏肉のシンプルながらジューシーなうま味がたまらなくおいしいのです。チキンライスはごはんと共に食べることで最高の逸品になります。それは、鶏肉の茹で汁でごはんを炊くからです。米にも鶏肉のエキスが移って、うま味が浸透していきます。

鶏肉は茹でた後に一度冷却することでゼラチン質を固め、プルンとした食感になります。また、茹で汁は調味料を加えてスープとしても提供されるので、鶏肉のうま味すべてを堪能することができるでしょう。

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(スプーンとフォークを使って混ぜて食べるのが流儀)

さらに、おいしさを倍増させるのが、食べる時に添えられているソースです。生姜、チリ、中国醤油、3種のソースを鶏肉の上にかけて、ごはんと混ぜ合わせて食べれば、もう最高です!鶏肉がなくなってもソースだけでごはんが食べられちゃうくらいに、このソースは欠かせません。生姜の爽やかさにチリの辛み、醤油の濃厚さと三位一体のおいしさがたまらないのです。

 

どうしてチキンライスは広まった?

シンガポールは中華系が人口の約3/4を占めています。1920年頃に中国・海南島からの移住者である“華僑”の方が作ったのが始まりといわれることから「海南」の文字がついているのです。シンガポールで生き抜くために、郷土料理の鶏肉と丸く握ったごはんをバナナの葉で包んだものを売り始めたのがきっかけといわれています(諸説あり)。

このごはんを丸く握る習慣は手間がかかるため、今はほとんどの店でやっていないのが残念です。お隣の国、マレーシアのマラッカではいまだに提供している店があるのですけどね。

 

シンガポールの知名度を一気に広めた“天空のプール”

シンガポールの知名度が急激に上がったのは2011年ごろ。ご存じの方も多いかと思いますが、5人組超人気アイドルが出演した某携帯電話のCMです。

3棟の建物の屋上に全長340mの巨大な船をイメージしたシンガポールの新名所「マリーナ・ベイ・サンズ」のサンズ・スカイパーク、屋上プールからの景色に「あの場所はどこ?」と話題になったものです。その頃、すでに東京には専門店があり、シンガポール名物であるチキンライスがブームになりました。

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今では日本からの旅行者も増え、2012年度では約75万人/前年比16%増(JTB調べ)が訪れたとのこと。シンガポール渡航の予習や復習でチキンライスの食べ比べをするのも楽しいですね。シンガポールと日本がチキンライスによって、ウィンウィンの状態であってほしいものです。
因みに今回のタイトルは、私がチキンライスに魅了されてから掲げているテーマでありました!(笑)