2015.10.21
Wilujeng enjing(おはようございます。)
みなさんは、”インドネシアの伝統楽器”と言われて何を思い浮かべますか?
バリ島を訪れたことがある方は、ガムラン演奏やケチャ・ダンスを見たことがある人も多いかもしれません。
さて今回は、インドネシアの伝統楽器のひとつであるアンクルン(Angklung)についてご紹介したいと思います。
優しい竹の音色を響かせるアンクルンとは?
アンクルンは、竹から作られた打楽器で、2010年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。ガムラン同様、インドネシア各地で演奏されていますが、特にバンドンが特産地として有名です。
アンクルンは、ドレミの音階で作られた、竹の優しい響きが感じられる楽器です。
(参照:アンクルンで演奏。ドレミの歌ED。 from Youtube)
バンドンは、竹の産地として知れ、竹で作られたモニュメントが街のあちらこちらで飾られています。また市場や屋台街に竹が大量に売られている光景も珍しくありません。

そんなここバンドンには、サウン・アンクルン・ウジョ(Saung Angkulung Udjo)、通称アンクルン村があります。ここは、故人ウジョー氏とその奥さんによって1966年に設立されました。アンクルン村では、竹の栽培からアンクルンの制作・研究が行われ、、アンクルンの演奏や舞踊の練習そして、演芸の披露まで行っています。西ジャワ地域独特な文化観光地とも言えますね。
簡単にアンクルンのことはおわかりいただけましたか?
それでは、私が体験した2時間のショーについて、お伝えします!
バンドンを代表する観光地の一つ、アンクルン村に行ってみよう
毎日3時半からアンクルンのショーが開催されています。
はじめは、美しいスンダの歌とともに、アンクルン独特の優しい音色が会場全体を包み込みます。
(小型アンクルンを使った演奏 みんなスンダ伝統の伝統衣装クバヤを着ています)
続いてゴレック人形劇のデモ。本来この人形劇は、村落清め、鎮守祭等の伝統行事の際に用いられてきました。
日本にも人形や着ぐるみを使った伝統行事がたくさん残っていますよね!例えば、青森のねぶた祭りや雛人形、五月人形など。昔から受け継がれて今にも残る伝統があります。災いを払ったり、健康や豊作を祈ったりするのは同じです。
大きな違いは、日本は大きな人形や神輿をみんなで動かすのに対して、ここの人形劇は、一人の操り師によって演じられるのです。
次にヘラランと呼ばれる稲刈入り式の間に行われる伝統的な儀式で、神に感謝を表し、みんなで楽しむ演奏が披露されます。これは、スンダ独特の5音階サレンドロ調が使われていて、明るく華やかな芸が特徴的でした。
また古典的な面踊りも3人の可憐な少女達によって逞しく演じられました。面代わりする一瞬は、まるで手品のようで見ものです。
それからたくさんの子どもたちによる小型アンクルンの演奏が楽しめます。日本でも童謡としておなじみの「ちょうちょ」や「ドレミのうた」の演奏が聴けました。
アンクルンオーケストラの演奏後、観客全員に1音のアンクルンが配られます。簡単な手のポーズをいろいろ使って指揮をしてくれ、みんなで一体となって演奏ができました。
最後は、子どもたちと一緒に輪になって合同舞踊を踊ります。沖縄の民芸舞踊のような簡単な動きで、すぐに踊ることができました。
日本を含めたアジアの村々に共通しているこの踊りには懐かしさを感じます。約2時間に及ぶ演奏は本当にあっという間の時間でした。
入場料・アクセスなどの情報
ショーの入場料は、外国人が110,000ルピア(日本円で約1,100円です)
時間は上にも書いた通り、毎日午後3時30分より5時30まで
3時ぐらいから入場することができますので、少し早めに行って工場を見てぶらぶらするのも楽しいと思います。
市内からアンコット・バスに乗り、Cicahumという停留所に向かいましょう。停留所から歩いて坂を登り、15分くらい。歩きたくない人はOJEK(オジェック)と言われるバイクタクシーを使用するのがおすすめ。
もちろんタクシーで行くことも可能です。
伝統楽器はインドネシアにいっぱい!
アンクルンについて初めて知ったという人も多いのではないでしょうか?
ガムランを初めインドネシアには、各地域ごとに異なる伝統楽器や舞踊を受け継いできました。今回はアンクルン・ウジョーについて紹介させていただきましたが、ここ西ジャワ州には、アンクルン・ブンチスといって、アンクルン村とはまた違ったアンクルン、舞踊があります。
インドネシアを訪れた際は、たくさんの文化芸能に触れてみてはいかがでしょうか?