「Coffee? Tea? Matcha?」 MATCHAから探るJAPANの可能性!トビタテ!留学JAPAN4期生、三木浩江さん

2016.10.23

世界中に抹茶味のアイスやお菓子が広がっている今日だが、「まだ抹茶の可能性は最大限発揮されてない」と語る三木さん。「価値あるものの価値を最大化」をモットーにしてきた三木さんは、トビタテ!留学JAPAN4期生として抹茶の可能性を追求するために、約1年かけてセブ、シンガポール、バンコク、ロンドン、ニューヨークへ留学中。留学の半分が終わったバンコクにて、それまでに至る経緯と、今後の意気込みを伺った。

《プロフィール|三木浩江さん》

1994年愛知県生まれ。三重県立四日市高校卒業後、2013年名古屋市立大学人文社会科学部国際文化学科に入学。海外インターンシップを斡旋するNPO法人アイセック・ジャパン(AIESEC in Japan)にて経営者から市議会議員までの幅広い関係を築く。2016年5月から2017年4月までトビタテ!留学JAPAN多様性人材コース4期生としてセブ、シンガポール、バンコク、ロンドン、ニューヨークを回りながら抹茶の海外展開のためのマーケティング・調査をテーマに留学中。

 

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Photo from トビタテ!留学JAPAN HP

「Coffee? Tea? Matcha? 」MATCHAから探るJAPANの可能性

—三木さんはトビタテ!留学JAPAN多様性人材コース4期生として、セブ、シンガポール、バンコクで活動してきて、今後もロンドン、ニューヨークを回りながら抹茶のポテンシャルを追求中だそうですね。まず、なぜ抹茶なのでしょうか?

日本の文化を海外に売り込むのに抹茶が1番ポテンシャルを秘めていると思ったからです。抹茶は飲み物、スイーツ、香水、石鹸などと変幻自在であるのに加え、老若男女問わず受け入れられ、さらに、人種・宗教をも越えてるのではないかと思っています。例えば、「イスラム教だから、黒人だから抹茶飲めません」ということはないと思うんです。

さらには、抹茶を軸にして茶道、着物、観光、ポップカルチャーなどの日本の文化を付随させながら海外にマーケティングすることで、日本の産業界に貢献する最高の商材だと考えたからです。

「Coffee? Tea? Matcha?」というタイトルには、飛行機の機内食でコーヒーや紅茶に並ぶくらい抹茶を世界中で有名にしたいという想いが込められています。

このように、現地のニーズや好みに合わせて多種多様な価値を提供でき得る抹茶を世界に広め、価値を最大限に発揮させたいというのが、今回の留学計画の軸となっています。

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価値あるものを最大限発揮させたい

—なるほど、そう考えるまでの経緯やきっかけを教えてください。

一貫して相手のニーズを汲み取りながら、日本の価値ある商品を海外にまで最大限発揮させたいという想いがあります。

そのきっかけは主に3つあります。

父がサッカー日本代表の専属トレーナーだったので、幼い頃から海外を飛び回る父の背中を見ていて、 海外への憧れがありました。ですので2013年4月に名古屋市立大学に入学し、海外インターンシップを斡旋するNPO法人アイセック・ジャパン(AIESEC in Japan) に入りました。

大学1年生の前半は協賛企業様との関係構築を担当し、1年の後期からは海外から来るインターン生を受け入れてくださる企業様への営業活動をしていました。

ただ最初はうまくいかずモチベーションも上がりませんでした。ただある時先輩に「三木はエンジンかければ絶対No.1になれるから早くエンジンかけろ!」と励ませれたのをきっかけに、何度も先輩の営業に同行してはコツを研究していました。

だんだんとコツを掴み、最終的にはAIESEC JAPANで企業契約獲得数上位者に与えられる「スターレイザー」という称号を獲得することができました。

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(インターンシップ契約先の幼稚園にて)

 

—すごいですね。そのコツとは一体何ですか?

「量よりも質」を大切にしていました。経営者の方々が集まるイベントやセミナーに積極的に参加してじっくりお話をしながら相手のニーズを汲み取って、海外からのインターン生を受け入れることがその人にとってメリットになると判断したら提案していました。

また一つ一つのご縁を大切にしてきたのが功を奏したのだと思います。それと純粋に経営者の方々の経験や考えを聞くのが楽しかったので頑張れました。

AIESECでは「相手のニーズを汲み取りながら提案することの大切さ」「ご縁を大切にすることの重要さ」を学びました。

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—ご縁を活かすも殺すも自分次第ですね。2つ目のきっかけは何ですか?

 大学2年生の夏に参加した、株式会社リクルートキャリア主催のGlobal Leadership Intern Program (GLIP)です。そこで、ホーチミンでキャラクタービジネス展開している企業で市場調査や新商品提案をするというインターンシップを経験しました。

—そこでの印象的なことは何でしたか?

主に2つあって一つ目は「自分の在り方」についてです。

当時19歳の私は自分の軸や在り方について真剣に考えたことはありませんでした。しかし人はそれぞれ在り方があり「今のリーダーに大切なのはDoingではなくBeingだ」ということを教わりました。それ以降は、ことあるごとに「自分としてどう在るか」について自分に問いかける癖をつけています。

2点目はインターン中での気付きです。ある日本企業が日本で流行ってた携帯電話のアクセサリーをベトナムに輸出して売っていたのですが、全く売れていなかったのです。

なぜ売れないのに売っているのかと疑問に思い、 調査していると、「アクセサリーを携帯に付けていると熱が籠もって燃える」と勘違いしているベトナム人もいれば、「バイクが主要な交通手段であるベトナム人にとって携帯電話にアクセサリーは邪魔だからつけない」という声を聞きました。

それは、「日本で流行っているからベトナムでも流行るだろう」という相手の文化を無視して日本の商材を持ってきただけの、海外ビジネスで失敗する典型例でした。

またインターン先では、「現地の人がどんな生活をしているのか、何を必要としているのか徹底的に現場で見てこい」と教えられ、常に人々の行動やモノを観察し、自分たちの商材をどう提案できるのかあらゆる角度から考えました。

実はこれがトビタテ!留学JAPANの留学計画の原点になります。日本のみならず海外でも人気の抹茶ですが、きちんと相手のニーズに合わせた価値を提供しないとその価値が最大限に発揮されないのです。だからこそ、どうすれば抹茶の価値を最大化することができるのかを追求するのがこの留学の目的です。

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(GLIPでのインターン先を再訪問した際の様子)

—なるほど。抹茶の価値最大化にいたるきっかけは、AIESEC、インターンとのことですが3つ目のきっかけは何ですか?

家庭環境です。私が中学1年の時に、父が詐欺にあってしまい、借金を背負わされてしまうことになってしまったのです。督促の電話が毎日来て、母は昼間は笑っているふりをしていましたが、夜には泣いているのを知っていました。

そのような出来事も先ほどの「価値の最大化」に共通しています。とうのも、サッカー日本代表の専属トレーナーになれる腕を持っていても、詐欺のような他要因で阻害されたら、その価値は最大限発揮されなくなってしまうのです。

現在父はトレーナー活動をしつつ自宅で治療院をしています。現在、通院していただいている患者さんはスポーツをしている子供から、病院に見放されてしまった方や経営者の方まで様々ですが、必ず最高の結果を出す父を心から尊敬しています。なので、「もう治らないかも」そう諦める前に是非、父の治療を受けて欲しいですね。

「健康は全てではないけど、健康を失うと全て失ってしまう」ので。

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(治療院の写真)

三木鍼灸治療院HP:http://office-miki.jp/

動かないことが一番のリスク

—留学計画書作成までの経緯を教えてください。

トビタテ!留学JAPANの4期に応募することを決めてからはずっと準備に費やしていました。アジア、ヨーロッパ、アメリカそれぞれにおける抹茶の可能性を追求するという軸は定まったのですが、そのために私をインターン生として受け入れてくださる企業を探すために奔走しました。

世界展開している抹茶関連の企業を調べているうちに、かなり絞り込めたのでまず1社インターン生として受け入れていただけないかと何度もお願いしてみたのですが、断れてしまいました。

その時は「学生が無給で御社のために働かせてください!」とお願いすれば受け入れてもらえるだろうという甘い考えだったので、今から考えれば当然の結果かもしれませんが、逆にそれで目が醒めましたね。

その後は、ひたすら行動あるのみでした。結局自分から働きかけないといい悪い反応も返ってこないので。あの手この手を使い、西尾、京都、島根にある企業を直接訪問して交渉して、最終的に受入証明書を7名の方にいただくことができました。

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(愛知県西尾市副議長と)

セブでの英語修行

—セブでは語学学校に通っていたそうですね。その理由と経験を教えてください。

ビジネスで活用できるほどの英語に自信がなかったからです。1日12時間30日という短期集中コースを受講して、最後には抹茶に関して40分間のプレゼンをしました。アジア中の非英語圏の国々から集まった人たちと英語を学ぶのは刺激的でしたし、コスパも良かったと思います。

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(抹茶についてのプレゼン)

受け入れていただくからには、何かを残したい

—シンガポールでは人材紹介会社でインターンをしていたそうですね。また理由と経験内容を教えてください。

AIESECを通して知り合った方に紹介していただいたことがきっかけです。インターン内容に抹茶は直接的な関係はありませんが、シンガポールは多民族国家かつアジアビジネスのハブなので、ビジネスの経験を積むという意味でも、抹茶のマーケティングについて考えるにも最適でした。

—シンガポールでのインターンシップを通して、何か変化や達成できたものはありましたか?

変化としては、度胸がつきましたね。(笑)

最初は英語でテレアポをしたり、営業に行くのが怖くて仕方ありませんでしたが、場数をこなして、どこへでも行けるようになりました。営業先は主に日本企業で、駐在員、現地採用、経営者といった様々な方とお話することで企業の裏側を知ることができました。

—シンガポールでのインターン中で何か心がけていたことはありましたか?

AIESECでは海外学生を日本企業に受け入れていただくことをしていただけに、「あなたをインターン生として受け入れて良かった」と言ってもらえることを目標にしていました。

インターン中は毎日何件か企業を訪問し、会社のウェブサイトの翻訳等にも携わりました。そして最後にレポートとして企業の良い点、改善点、改善案等をまとめて提出しました。

後日、社長が私のレポートを絶賛してくださり、今後の引き継ぎ資料として使用していただいたことを知り、小さいながらも何かを残せたのではないかと思います。

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(シンガポールでのインターン最終日の送別会)

いかに提案できるかがインターンの鍵

ーバンコクではChahoという企業で、ついに抹茶のマーケティングを本格的に始めたそうですね。まずは受け入れ先を決めるまでの経緯を教えてください。

アジアで抹茶を展開している企業について調べていると、島根県にある中村茶舗にたどり着きました。そこの社長がNHKスペシャル等数々のメディアに出ていたり、100年以上続く老舗ということで、なんとしても受け入れてほしいと思い、メールや電話も何度もし、島根県に行って直接お願いして、受け入れていただけることになりました。

—三重県から島根県まで行ったのですね!では実際に働き始めてどうですか?

まずはオフィスでパンフレットの日本語チェックなどをしていたのですが、タイ法人の社長と話しているうちに “You are an extraordinary person!” と言ってくださり、カフェ1店舗を店長として商品開発から社員のトレーニングまで全てを任していただくことになりました。

日本ではブライダル系のアルバイトをしていたので、「おもてなし」に関してはかなりトレーニングされていたのでその経験を活かして日々試行錯誤しています。

—カフェの店長になったのですか (笑) 店舗を運営するのに何か心がけていることはあるのでしょうか?

一方的に日本人的考えを押し付けるのではなく、タイ人社員の考えを知り、皆で話し合いながらカフェを盛り上げていきたいと思っています。カフェの改善点やお客さんの特徴などを常にメモしては、Dairy reportにまとめています。

そして何より、オフィスでもカフェでも日本人は私だけなので日本人である私の役割は何かと常に考えさせられます。

インターンシップでは会社から与えられた仕事だけでなく、いかに自分から提案していくかが鍵だと思うので今後も気がついたことはどんどん提案していくつもりです。シンガポールの時と同じくやはり何かを残して帰りたいと思っています。

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(三木さんが任されたChaho Central World店にて)

Chaho Facebookページ:https://www.facebook.com/chahofanpage/?ref=ts&fref=ts

Address:Central World, K4-01 Fl. 4 Central World Rat Prasong Rd, Pathum Wan , Pathum Wan, Bangkok

常にポジティブに考える

—5月に留学を開始して全体の半分が過ぎ、まだロンドンとニューヨークでの活動が残っていますが、今までで一番辛かったことは何ですか?

何を辛いと思うかは人それぞれですが、辛いと思ったことはありません。

なぜなら、自分で考えた計画や目標を達成するための壁は辛いと思いませんし、むしろそういった壁を乗り越えるからこそ目標に近づけると思っています。目標を達成にするために試行錯誤している瞬間はむしろ楽しいです。

—かなりのポジティブ思考ですね。では楽しかったことは何ですか?

タイの社長に”I trust you.”と言ってもらえたことですね。とりわけその社長はタイ人の女性なのですが、仕事と家庭、プライベートの過ごし方が上手くとてもイキイキとして憧れます。自分が尊敬する人に信じて任せてもらえるから嬉しくて頑張れますし、この言葉は魔法の言葉だなと思います。

その社長のみならず、今まで私を応援してくれた方々からの愛が自分のモチベーションなのだと認識しました。その分のプレッシャーはありますが、そのプレッシャーが自分を成長させてくれると信じています。

それと、シンガポールの建国51周年記念日パレード(National Day Parade:NDP)ですね。日本でも建国記念日である2月11日は祝日ですが、誰も愛国心を表現したりせず、したら逆に白い目で見られますが、シンガポールは真逆でした。

街中がお祝いムードになって国旗が飾られてていましたし、パレードでもシンガポール国民が団結しようというムードで、「愛国心はどこから来るのか」考えさせられました。

小さな国であるからこそ全国民を集めてパレードを開催できるという、弱みを強みに変えている点もすごいなと思いました。

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(NDP51の様子)

関連記事|シンガポールの建国記念パレード(NDP51)を過ごしてみたら、泣けた。

女性の活躍が盛んなASEAN

—今まででホーチミン、セブ、シンガポール、バンコクを見てきて、何か感じたことはありましたか?

女性の活躍が盛んだと思います。女性が働きやすい環境も日本より整っていると思います。小学生の頃から活躍している女性には憧れがあり、大学生になりASEANに来て、活躍する女性の多さに驚くとともに、自分もそんな女性になりたいと思いました。

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(右から、Chaoタイ法人社長、バンコクでお茶会を開催する上岡さん、三木さん)

時空を超えて繋がるトビタテコミュニティ

—三木さんの考えるトビタテ!留学JAPANの魅力は何でしょう?

「若者が想いをカタチにできる環境」だと思います。

例えば、「今度◯◯に行くので、誰かいませんか?」「こういうアイデアに興味ある人いませんか」とトビタテグループに投稿すると、すぐに何かしらの反応があるのはとても頼りになりますし、船橋ディレクターはじめ事務局の方々のサポートも心強いです。

年齢や専門も多種多様な学生が日本各地から集まり、世界中へトビタつので、縦横の繋がりを活かしてみんなが相乗効果を発揮すれば、想像もしないような化学反応が起きると思いますし、日本の未来も明るいと思います。

この環境を活かすも殺すも自分次第ですが、是非多くの人にこのコミュニティの素晴らしさを知ってほしいと思います。また「裾ふれるご縁をも活かす」をモットーにしているので、このコミュニティの繋がりを大切にし、今後の発展にも寄与していきたいです。
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(トビタテ生4名でのシンガポールからクアラルンプールへ旅行)

今後もご縁を繋いでいきたい

—12月からはロンドン、3月からはニューヨークが控えていますが、帰国後、大学卒業後はどうするのですか?

ロンドン・ニューヨークでは欧米における抹茶のマーケティングをテーマに活動していきます。

それ以降は帰国してからじゃないと分かりませんが、キーワードは抹茶・海外・B to B、そして経営者の方々をサポートするような仕事をしたいですね。自分に専門知識はありませんが、ニーズを汲み取った提案をしつつ、人と人のご縁を繋ぐのが自分に合っているかなと思います。

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やらなかった後悔はしたくない

ー最後に今後の意気込みをどうぞ!

時間は無限ではありません。特に海外にいる今は私の人生の中でかけがいのない時間になると確信しています。やった後悔は小さくなっていきますが、やらなかった後悔はどんどん大きくなってしまいます。

だからこそ、「日々、最大限出し切っているか」「自分の心に正直に生きているか」を大切に今後もどんどん挑戦していきますし、多くの若者にも同じことを伝えたいです。また今の私があるのは多くの方々のサポートがあってこそなので感謝の気持ちを忘れず、少しずつご恩返ししていきたいと思います。

◆三木さんの個人ブログ

ひろぴの大冒険〜女子大生が世界の日本を発信。ビジネスの可能性を探る〜

ABOUTこの記事をかいた人

長田壮哉 / Masaya Osada

関西学院大学商学部ファイナンスコース5年目。ASEANデビューは高校1年の時に修学旅行で訪れたシンガポールとジョホールバル。大学1年の時に参加したインドネシアでのインターン中に「熱気」と「可能性」を感じ、その後はタイでのボランティアや、ASEANを周遊しながら現地でのインタビューを経験。さらには、ASEAN発足日である8月8日に生まれたということに運命を感じ、ASEANと日本を繋ぐ"Mr. ASEAN"になるべく、ASEAN10カ国を完全制覇。2016年7月~2017年5月にかけて、トビタテ!留学JAPAN4期生新興国コースとしてシンガポール国立大学での修行を終えたものの、2018年4月から再びシンガポールへ渡り外資系投資銀行に就職予定。将来の夢はアジア最強の名門大学を設立すること。一番好きな国は日本。