【女性特集】思いがけないアクシデントがセブとの出会いになり就職へ。様々な業界に携わってきたガイダンス講師が語る海外就職の今とは?

2017.9.23

ネオキャリアグループのREERACOEN(リ―ラコーエン)セブ支社で海外就職ガイダンスを中心に行っている藤田氏。交通事故がきっかけでセブ島留学を経験しその後、海外就職をすることを決意。現在の仕事に就くまでの経緯、海外就職の現状について取材した。

《プロフィール|藤田千咲氏》

岐阜県出身。日本で様々な業界の仕事を経験し、交通事故をきっかけに思い切ってセブ島留学を行くことを決意。その後、インターンとして語学学校で働いた後、ネオキャリアグループのREERACOEN PHILIPPINES INC.(ネオキャリアグループのREERACOEN、セブ支店)で海外就職。現在は海外就職を考えている人向けにガイダンスを行っている。

 

セブ島留学が海外就職の第一歩へ

― 今のお仕事について教えてください。

日本で人材サービスを手掛けるネオキャリアグループの、セブ支社にて働いています。海外現地にてグローバルに活躍されている方向けの転職支援サービスを提供しており、各国に駐在するキャリアアドバイザーが海外現地での転職をお手伝いしています。

キャリアアドバイザーとして海外就職ガイダンスを語学学校で行なったり、海外就職に興味を持っている方向けにカウンセリングし各国のお仕事を紹介したりすることが、私の主な仕事です。

また、セブ島留学している人に限らず、日本に住んでいる方に関しては、留学経験者、また留学未経験だが海外就職を考えている方などとスカイプでも面談をしています。

― セブに来た経緯を教えてください。

大学生の頃、心理学を専攻しており、非言語のコミュニケーションはどう人に影響をもたらすのかというファッション心理学を勉強していました。卒業後はファッション、美容にも興味があったためネイリストとして就職しました。

しかし、思った以上にハードワークで体力的にもきつかったですし、従業員は女性ばかりで、性格がさばさばしている私には環境があまり合わなかったため、1年ほどで辞めることにしたのです。

今後活かせる職業は何かと考えたときに、当時の私の考えでは事務職が年齢を重ねても需要があるイメージを持っていたので事務職に就きました。そこから、受付、経理、アシスタント、総務、人事など様々な職を経験しましたね。

― セブ島と出会ったきっかけは何だったのですか?

セブで留学したことですね。学生の頃から留学をしたかったのですが、その当時はセブ留学がない時代で、「留学といえば、アメリカ、カナダ、オーストラリアでの長期留学」という時代でした。本当に留学に行きたかったのですが親にも反対されて諦めていたのです。

その後社会人になり、留学のことなど忘れて日々を過ごしていました。5年ほど勤務していた会社を辞め、何か新しいことを始めたいと思っていたときにネットで1ヶ月10万円からセブ島留学できるという広告を見つけたんです。学生時代にどうしても留学に行きたかった気持ちが、また湧いてきたんですよね!

留学に行こうかどうか迷っているときに、不運にも事故にあってしまったのです。幸いなことに大きな怪我はなく保険金がたくさん入ったこともあり、これはもう行くしかないでしょ!と思いセブ島留学に行くことにしたのです(笑)。 今考えたら事故がなかったらセブ島に行く決意をしていなかったかもしれませんし、事故がきっかけで私の人生が変わったのかもしれません。

5ヶ月程留学した中で、フィリピン人のフレンドリーな人柄に触れてセブが好きになりもっと彼らと一緒にいたいと思うようになったのと、英語力をまだまだ伸ばしたいと思い、インターンとしてセブに戻ってくることを決意しました。

― インターンしたいと思ったきっかけは何だったのですか? また、海外でインターンとして働いてどうでしたか?

セブ島留学を通して海外で働きたいと思うようになりましたが、海外で働けるほどの英語力はまだ身についていなかったのでもっと英語の勉強をしたいと思っていました。そこで、英語を使う環境の中で仕事をしながら、英語の勉強もすることができるインターンでまたセブに戻ってくることにしたのです。

語学学校のインターンをやっていたので仕事の中でフィリピン人と接することが多かったのですが、フィリピン人は基本的にのんびりとした性格なので、日本で働いている時と同じ感覚で働いていた私は、時折フィリピン人の仕事の向き合い方を叱ることもありました。しかし、中には一生懸命働くフィリピン人もいましたし、働く中でここは日本とは違うから日本の感覚で考えたらダメだということを学びましたね。

― その後どういう経緯をへて今の職業に就いたのですか?

インターンを終えた段階でセブが本当に好きだったので、セブでそのまま就職しようと思っていました。しかし、給料が想像していたよりも安い面やコールセンターや語学学校など職種が限られているというセブの就職事情を聞いて、私のやりたい事務職ではなかったので違う国に目を向けることにしました。

ベトナムに行ったことがあったためベトナムで就職しようと思っていたのですが、その時に海外就職を手伝ってもらっていた私の前任者の方がセブから転勤することになりセブで働きませんか?とお話を頂き、その方のポジションに私が就くことになりました。

(インターンをしていたときに職場の仲間からバースデーサプライズ)

海外就職ガイダンス講師から聞く海外就職の今

― 海外就職のメリット、デメリットを教えて下さい。

海外就職は若い人でもチャンスがたくさんあります。日本では10年以上働いていないと就けないようなポジションに就くこともできますし、日本で2~3年勤めるよりもより価値のある経験をすることができます。

その一方でデメリットは給料がアジアの中では比較的安い面ですね。特にセブに関しては貯金をすることが厳しいんじゃないかと思います。最近、インドの求人もご紹介し始めたのですが、インドだったら他のアジア各国の相場より給料が高く、工夫によっては日本と同等もしくはそれ以上の貯金が可能なのでオススメですね。

「海外就職を身近に感じてください」と仕事の中で言いますが、デメリットなどを考えると簡単なことではないと感じます。

―海外就職を考えて相談に来る方ってどういう方が多いのですか?

ターゲットとしている年代25~35歳が海外就職に一番適している年齢ですね。でも、新卒で働きたいっていう人もいれば、2~3年日本で働いた後に海外で働きたいという人もいますし、長年日本で働いていて海外で働きたいという人もいて本当に色んな人が相談してきます。海外での求人も年々増えているので需要が増えている分、海外就職したい人も増えていると思います。

ライフイベントとキャリアは別物

―  海外で働く際に、結婚など仕事以外のライフイベントを考えて不安にならなかったですか?

ライフイベントとキャリアは一緒に考えないほうがいいです。全くの別物です。ライフイベントにばかりに焦点をおくと自分が本当にやりたいことはできなくなると思いますし、結婚なんていつするかなんて誰も分からないじゃないですか。仕事でキャリアを積んでいれば結果はついてきますし、裏切られることはないと思います!

― 藤田さんの今後について教えてください。

セブだけにとどまらず、チャンスがあったら他の国でも経験を積みたいと思っていますね。なぜかというと、人からどう思われるかを気にして他人に左右される日本人の性格が私にはあまり合っていないと思っていて、その一方で外国人はストレートに物事を言うので、そういう環境で働くのは日本に比べると楽ですね。

また、仕事というのは決まりきった仕事をしながらも、そこにどうやって面白さを見つけて仕事のやりがいを感じるかが大切だと思っています。しかし、日本で働いているときはあまり仕事に面白さを感じることができませんでした。セブで働いている今も辛いこともたくさんあるのですが、ガイダンス、面談をした後に求職者の方から感謝の言葉を直接聞ける面に関してはやりがいを感じますね。

海外就職を考えている若者へアドバイス

― 海外就職を考えている人にアドバイスをお願いします。

中途で海外転職を検討している人は、あまり考えすぎず、外に出た方がいいです!

もちろん自己分析は大切なのですが、考えすぎると英語力なし、スキルもなし、などネガティブなことを考え始め、そんな私が海外で働けるわけがないと諦めてしまう傾向にあります。そうではなく、1回私がやっているようなガイダンスに参加してもらって海外就職の現状を分かってもらって挑戦するだけ挑戦してみてダメだったらダメでいいじゃんという考えをもってほしいですね。

大学生に向けてですと、最近就活シーズンだからか、大学生で新卒海外就職を考えている方から相談をうけることもあるのですが、海外就職というのは転職を考えている人と同じスケジュール感で活動しないといけないということを知ってほしいです。つまり、就活の時期に海外の会社に応募しても、大学を卒業してからその会社で働くまでブランクがあるので、すぐに勤務可能な人材を求めてる企業にとって時期がマッチしていないと言えます。

真剣に海外就職を考えている大学生でも、新卒という切符は日本にしかない素晴らしいチャンスなので、そのチャンスを使わずにいるのはとてもったいないことだとも思います。まずは日本で就活を経験してから海外での就活をするのも一つの方法だと思います。国内で内定をもらっていて、それでも海外で就職したいと思うなら突き進んでください。

― 新卒で海外就職をしている人が増えていると思うのですが、どういう人に海外就職がオススメですか?

若い時に安い賃金でも経験を買っているという考えをもってほしいですね。若い時に苦労したほうが後々その経験が活きてくるので、給料が低くても、どんなにきついことでも乗り越えて頑張るという考えを持っている人は、若いうちから海外で働いてもやっていけると思います。

その一方で、お金を気にしていたり、周りに流されるような人は海外で働くことはお勧めしません。また、日本で働いた経験があった方が日本で働くということと海外で働くということを比較することができるだけでなく環境に適用しやすいので、できたらどっちも経験したほうがいいと思いますね。

―最後に若者にメッセージをお願いします。

失敗を恐れないで過ごしてほしいです。もちろん失敗したいと思う人は誰もいないと思いますが、成功するより失敗したほうが得ることは多いので、失敗したと思ってもそれが糧になっていればそれは失敗ではないので恐れずに進んでほしいです

あの時あの失敗をして良かったなと思う時が必ずきます。失敗を恐れすぎると否定に走ったり周りの目を気にしすぎるとようになると思うので、失敗してもどうにかなるという考えをもって生きてほしいです。

 

 

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Reeracoen Philippines inc.
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Chisaki Fujita(藤田千咲)
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編集後記

セブ島留学が流行っている今、留学をきっかけに考え方や価値観が変わる人が少なくはないだろう。私も、セブ島留学をきっかけに価値観が変わった一人で、将来セブで働くことも選択肢の一つだ。セブ島留学きっかけにセブで働いている藤田さんから海外就職の利点だけに限らずリアルな話を聞くことができ、改めて将来について真剣に考える機会となった。