ASEANで働きたい人必見!日本語教師の1日とは?

 

こんにちは!あなたは日本語教師の仕事というと何をイメージしますか?
日本語教師は日本の文化や日本語を外国人に教えるというのが主な仕事内容です。
では、日本語教師の1日とは…??もし、あなたが日本語教師になったらどのような1日になるのでしょうか。
今回はタイの日本語教師の1日に迫ります!

 

タイの日本語教育の現状

 

日本語教師の一日01

 

以前、ベトナムの日本語教育についての記事で、ベトナムでの日本語教育熱の高まりについてお伝えしましたが、実はベトナム同様にタイも日本語教育、そして日本語教師の需要が高まってきているのです!

日本語学習者数トップ3
1位 インドネシア   約90万人
2位 タイ        約13万人
3位 ベトナム     約4.5万人

日本語教師数トップ3
1位 インドネシア  約4500人
2位 ベトナム    約1500人
3位 タイ       約1400人

日系企業進出数トップ3
1位 タイ        約1500社
2位 ベトナム     約1200社
3位 シンガポール  約800社

以上の表から、タイはASEANで最も日系企業が進出している国だとわかります。
さらに、1981年に、日本語はタイの高校の第二外国語の中の1科目に加えられ、日本語を教えている教師のうち約30%の日本人教師がいます。
高校での日本語学習は

①週に5コマ~7コマ程度学習する専攻コース
②週に1コマ~2コマ程度の選択科目
③正規科目ではなく課外活動として週に1回程度学ぶ日本語クラブの3つの形態があります。

日系企業も多く進出していることで日本語の需要もあり、それに伴って日本語学習者も非常に多くなっているというのがタイの日本語事情です。その一方で、日本語教師の不足が課題として挙げられており、ASEANで日本語教師を目指す人はタイを選択肢の一つに考えてもいいかもしれません。


タイの日本語教師の1日

僕は今年9月にタイのプーケットにあるサトリープーケットスクール(以下、サトリー高校)の日本語クラスと日本語学校にお邪魔しました。
その2つの学校で日本語教師をしている杉山侑加先生(以下、侑加先生)の日本語教師としての1日に迫ってみます。

朝は早起き!
6時起床。侑加先生の場合、朝はシャワーを浴びるそうです。なぜか…。確かに、目覚めるためもあるかもしれませんが、タイでは朝シャワーを浴びないのは人間としてどうかしている(本人談)ということらしいです。タイで日本語教師を目指している人は、嘘でも朝はシャワー浴びてるよ!って言っておいた方が良さそうですね(笑)。

7時に自宅を出発。サトリー高校へ
侑加先生の場合、渋滞も考慮すると自宅から高校までバイク片道20分程度。
そして学校に到着した時には、すでに登校してきている生徒が多くいます。到着後は、高校の売店で朝食を購入します。なんとこの売店で、侑加先生の同僚の先生が自宅で作ってきたケーキなどを勝手に売ってお小遣い稼ぎをしているとか。つまり日本の大学内のコンビニエンスストアに、勝手に自分が作ってきたおにぎりを売り出すのと同じですね。日本では考えられませんが、これも文化の違いです!オモシロイ!

8時全校朝礼
これは毎朝やるもので、この時にタイでは国歌斉唱します。用務員や遅刻の生徒もその場に立ち止まって、国旗の方を向いて歌わなければなりません。日本とは違い、朝礼で国歌斉唱するところが非常に関心のあるところです。日本語教師として働くには、「郷に入っては郷に従う」という精神が必要ですね。

8時半授開始
サトリー高校は1限目から8限目まで授業があります。1限につき50分授業で、基本的に休み時間は無し。授業終わりのチャイム=次の授業始めのチャイムという感じ。昼休みは曜日によってバラバラだそうです。たいていの教師は1日4限分を教えて、他の時間は宿題や小テストのチェック、生徒の対応に追われています。ちなみに、侑加先生は4時半にサトリー高校での勤務を終えます。
侑加先生の日本語クラスでは、国際交流基金の「あきこと日本語」というテキストを使用して授業を行います。侑加先生の空き時間には、学生が職員室に訪れたりすることもよくあります。

日本語教師の一日02


5時から6時半まで日本語学校

まだまだ1日は終わりません。木曜と金曜には日本語学校で主に高校生を相手に授業をします。日本でいう塾のイメージです。日本語を習い始めた学生から日本に留学で来たことのある生徒などが同じ教室で授業を受けます。日本語で会話中心の授業が行われ、生徒が少し日本語につまずいたら、侑加先生がタイ語で通訳するという感じで授業が行われます。

その後は屋台などで夕ご飯を購入。自宅に戻り、10時には就寝。

いかがでしょうか。僕も数日サトリー高校にお邪魔しましたが、生徒がとにかく元気!日本語で、「私はかわいいですか?」などと僕に聞いてきたりユーモアたっぷりの生徒がたくさんいます。こんな楽しい生徒の前で日本語教師をできたら、先生側もきっとやりがいを感じるでしょう。
今回の記事を参考に、ASEANでの日本語教師の1日を、ぜひイメージしてみてくださいね♪
ASEANで働く時の選択肢に日本語教師を入れてみてはいかがですか?

<<参考>>
国際交流基金 日本語教育機関調査

JETRO 最近の日本企業の進出動向とタイの魅力




ABOUTこの記事をかいた人

日下康平

國學院大學3年の日下康平です。カンボジアとベトナムで日本語を勉強している大学生と交流して、ASEANの日本語教育に興味を持ちました。まだまだASEAN2カ国しか行ったことがありませんが、大学生の間に他のASEANの国にも行く予定です!