タイの街が黄色で染まる?意外と知らないタイの菜食週間「キンジェー」

 

サワディーカ!日本はそろそろ秋本番でしょうか?タイはまだまだ(1年中)暑い日が続きます。

さて、そんな代わり映えのないタイですが、9月の末頃から、あちらこちらで黄色の旗が目立ちます。

なんにも知識の無かった私は、不思議に思いながらもいつものように職場の近くの屋台でご飯を注文。

今日はやけにおかずが少ないなーと思っていると

あることに気が付きます。

…あれ、肉がない!

ということで、その疑問を周りのタイの友人に訪ねたところ、現在「キンジェー」という菜食週間であることがわかりました。

 

「キンジェー」とは?

タイの街が黄色で染まる?意外と知らないタイの菜食週間「キンジェー」03


太陰暦の9月1日から9日(今年は9月24日から9日間)まで、タイではキンジェー(菜食週間)を迎えます。この期間、ヤワラートなどの華僑が多く住むエリアでは、「齋」と書かれた旗やステッカーを掲げているレストランや屋台が多く見られ、人々は肉類を避けるだけではなく、ライフスタイルそのものを見つめ直すそうです。一般的に知られている特徴としては以下の点が挙げられます。

①肉類(魚類を含む生物)を食べない、動物に危害を加えない

②牛乳や動物から作られた油を使わない

③味が濃い料理を食べない(辛すぎ、甘すぎ、酸っぱすぎなども含める)

④匂いの強い野菜、ニンニク、パクチー、ネギ、玉ネギ、らっきょうなどを食べない。ナンプラーも禁止

⑤五戒を守る

⑥行儀よく振る舞う

⑦タンブン(徳を積む行為)を心がける。


矛盾だらけのキンジェー?

起源はタイに住む華僑から始まったとされていますが、「民族同士の衝突が原因」という意見や、いやいや、「華僑がタイを旅行した時に病気になったから願掛けのために始めたんだよ」、という人もいて、事実はわかりません。

しかも、全てのお店がキンジェーをやっているわけではないので、気にしない人は、お肉も食べることが出来ます。「健康のためだよ!」という意見や「動物を殺さないため」などなど、本当に人によって意見が様々で、何が事実かわかりません。(グーグルでも意見が様々でした。)

若い人はほとんど9日間も我慢できずに、何日間かだけ実践し、諦めるようです(笑)

タイの街が黄色で染まる?意外と知らないタイの菜食週間「キンジェー」04

大戸屋もキンジェーを掲げています。

 

タイの街が黄色で染まる?意外と知らないタイの菜食週間「キンジェー」02

 

ドナルドも…、(※注...色が同じだけです。)


奇祭とも呼ばれる「キンジェー」

この「キンジェー」ですが、調べてみたところ、奇祭とも呼ばれ、チャイナタウン周辺ではパレードも行われているそうです。

とはいえ、その内容は過激なもの。トランス状態のマーソンと呼ばれる信者が、頬に鉄の串を刺して行進をしたり、火渡りなど、血が苦手な人が見れば卒倒しそうなシーンを目にすることができるそうです。ちなみにマーソンたちは痛みを感じていない、とのこと……。ここでは、お祭り画像は過激なためUPしないこととします。勇気のある方はぜひググってみてください!

日本には馴染みのないベジタリアン週間、「キンジェー」。

今年度は10月3日までとなります。ご関心のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 




ABOUTこの記事をかいた人

渡邊美月

ASEANに恋してはや4年!趣味はASEANと言えるほどASEANラブな成蹊大学4年生。カンボジアでのボランティアをきっかけにタイ・カンボジアの地雷除去を支援するNPO、在日ASEAN留学生をサポートするAYNJを経て、現在は教育面からASEAN共同体創設を目指す国際機関AUNでのインターンをしています。専門は国際協力、多角的視点でASEANに蔓延る問題を考察したいです!