2017.05.04
4月13日~15日、この3日間はタイの旧正月に当たります。その旧正月はタイでは「ソンクラーン」と呼ばれ、国の祝日となっています。しかしこの祝日、タイ全土は水の “戦地” と化し、至る所で水の掛け合いが始まるのです。
それが海外では観光のアトラクションとなり、毎年この時期になれば、たくさんの観光客がタイに押し寄せます。タイ全土でこのソンクラーンは行われるんですが、今回はその中でも1番激しいと言われる、バンコクから電車で約半日、タイ北部のチェンマイで水かけ祭りに参戦してきました!
ソンクラーンとは
日本で言う正月というのは、1月1日、つまり西暦の正月に当たるわけなんですが、タイではこの西暦の正月以外にも、中国の旧暦の正月、そしてチェントラカティ(タイの旧暦)の正月と、1年に3回新年をお祝いします。その中でもタイで一番盛大に祝うのがこのタイの旧正月、ソンクラーンなんです。国の祝日でもあり、会社、学校などはすべて休み、タイ人は皆、自分の故郷へと里帰りをして旧正月を祝います。なのでこの時期、交通機関が麻痺することが度々あります。
昔は純粋に新年を祝い、仏像のお清めを行ったり、家族と過ごす期間だったのですが、それが発展していき現在の水かけ祭りになったとされています。またタイ以外でもカンボジア、ラオス、ミャンマーなどでもこの水かけ祭りは行われています。
このソンクラーンでは国民全員が誰これ構わずに水をかけあいます。この水をかけるという行為自体は、敬意を払う行為とされています。なので原則、この時期の水などのトラブルは法律などでは裁くことはできません。例えば、携帯が水で壊れて使えなくなった、などの被害は、全て自己責任となるということです。
チェンマイでの水かけ祭り
水かけ祭りは朝から始まります。今回は、チェンマイでもたくさんの人が集まるという旧市街周辺へ行きました。旧市街とはお堀や城壁で囲まれた四角のエリア。朝すでにそこはたくさんの人や車で賑わっていました!
道端には水鉄砲や防水ケースを売るショップがあり、ほぼ全員が水着にアロハシャツ、そして水鉄砲、バケツ、水中眼鏡などで武装しています。普段オープンしているレストランなども閉まっており、店の前にホースで店内から水を引いてきて大きめのバケツに水を貯え、来る人来る人に水をかけていきます。
チェンマイはタイでも屈指の観光名所ということもあって、たくさんの外国人も武装して水かけ祭りを楽しんでいました。
また現地のタイ人はトラックの荷台に大量の水が入ったバケツと共に乗り込み、歩行者に水をかけていきます。チェンマイではこのようなトラック、トゥクトゥク、バイクに乗っている人は歩行者の恰好の的となり、集中攻撃を受けます。
中には氷水を使ってる人がいたり、すごく水圧の強い、店でも売っていないような大きな水鉄砲を持っている人がいたり、消防士の消化ホース並みの太いホースを使っている人がいたりと、皆それぞれに武装していました。
実際に行ってみた感想
本当にこの水かけ祭りは無礼講で、子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで、道を歩く度に水をかけられました。ただこれで怒る人は誰一人おらず、皆笑顔でお互いに水をかけあっていました。新年を祝うというムードはまるでなかったですが、タイならではというか、日本では絶対にできない祭りだなという感じです。
ちなみにこの時期は交通事故が多発することでも有名で、チェンマイはこのソンクラーンでタイ最多の約2500件の負傷事故数と発表されていました。またチェンマイでは、お堀の池の水をそのままバケツですくって人にかけるので、インドのガンジス川でバタフライした後1週間寝込んだ自分は少し不安でしたが、何事もなく健康にバンコクに帰ってくることができました(笑)。
日本では絶対に経験できない水かけ祭り。皆さんもタイで戦ってみては?毎年行われるので是非来年、タイで戦ってみてください!