2015.11.05
チャプターエイト(代表:高野勇斗氏)が運営する海外向けECサイト『Jselection』とリクルートライフスタイル(代表:浅野健氏)が運営するポンパレモールが、共同で東南アジア向けに越境ECの取り組みをはじめるようです。
『Jselection』を通して、『ポンパレモール』に出店している店舗は東南アジアに在住者へ商品を販売できるようになります。
どんな取り組みなの?
この取組み、出店者側の手数料や商品登録の手間は全くなく、東南アジアへ向けて商品販売が可能に。
対象国は、中国・台湾・香港・インドネシア・タイ・シンガポール・マレーシア・フィリピンの6カ国。ASEAN諸国がメインです。言語は、英語、中国語に加えて、タイ語、インドネシア語でも利用が可能。カスタマーサポートや通貨表示も各国のものに対応しています。
国ごとに「どんなものが売れているのか」という購買状況を分析し、最適な商品をサイトに反映することもできます。これにより、各国の消費者が買いたい商品を見つけやすくなり、購買につながりやすくなるのです。
(サイトオープンから11月30日までは、代理購入手数料10%が無料。海外在住の日本人でも日本の定価と同じ料金で購入可。)
そもそも越境ECとは?
越境ECとは、母国語ではなく外国語で表示されるサイトを通じて、積極的に国外の消費者に向けて商品販売を行う形態のことです。
他国で直接出店する際には、運営のコストや商習慣の違いなど、ハードルが高いのですが、越境ECであればそういったハードルはありません。しかも多言語で展開するので、オンラインで多言語に展開していくので、商圏が縛られることもなく、より多くの消費者に商品を販売することができます。
最近、訪日中国人による「爆買い」がワイドショーを賑わせていますが、日本に訪れなくとも日本の商品を購入することができるようになります。
これからどんどん購買力を高めてくる東南アジアの人たちに対しても、それぞれの国にいながらにして日本商品を買えることは魅力的かもしれません。
チャプターエイト社代表 高野氏の思い
さて、ここで『Jselection』を運営する、チャプターエイト代表の高野氏に、今回のリリースにあたっての思いを直接伺いました!
《高野勇斗氏|プロフィール》
1982年北海道函館生まれ。2007年、株式会社アドウェイズに新卒入社。入社1ヶ月目にして大阪支社を責任者として立ち上げ、その後も同様に責任者として名古屋支社、福岡支社の設立を手掛ける。2011年7月、株式会社アドウェイズインドネシアを設立し、3年半現地法人代表を務めた。2015年4月に株式会社チャプターエイトを設立。将来の夢は市政、道政、国政に参画し、日本ひいては世界の持続発展に寄与すること。早稲田大学卒。
(高野氏のことをもっと知りたい方は以前のインタビュー記事をどうぞ!)
ジャカルタで3年半トップを務めた高野勇斗氏が、新たな挑戦へ。「若者よ、海外に出よ」と叫び続ける彼が切り拓く新たなチャプターとは?
—このサービスをはじめようと思ったきっかけはなんでしょうか?
大きなきっかけとしては、前職のアドウェイズという会社で、インドネシアのジャカルタに駐在し、現地に3年半ほど住んでいたことですね。社会人になるまでは海外志向は全くありませんでしたが、現地に住んでみて東南アジアの成長を体感していました。
日本に帰ってきてから、たまたま原宿に住むことになって。毎日のように竹下通りや表参道を通るうちに、訪日観光者の増加や爆買いの現場を体感したんです。そこで、日本商品のニーズを感じましたね。
日本に帰任し、アドウェイズの倉庫勤務にて中国向け配送代行サービスの立ち上げに携わりました。そこで、売上の急激な伸びや倉庫でのオペレーションを把握します。そういった要因が重なって、中国・東南アジアの人たちに日本の商品を買ってもらうことをやっていきたいと思いました。
これからはAECもあるし、モノの行き来が自由化されてくるでしょう。国と国の交流をどんどん増やしていき、東南アジアと日本の架け橋になっていきたいです。
—なるほど。やっぱり高野さん自信がインドネシアに住まわれていたのは大きいですよね。
そうですね。起業してからメンバーと一緒に東南アジアを周ってニーズ調査をしたり、実際にアジアに住んでもらったりして、現地に住んでいる人の目線を大切にしました。
例えば、『Jselection』というサービスはスマホに特化しているんですよ。東南アジアだと、やはりスマホの保有率が高く、多くの人がスマホからインターネットを使います。
通常、ECサイトって検索窓がついていると思うんですけど、『Jselection』には付けていません。アジアの人たちからしたら、アルファベットではない日本語を打ち込むことはできないじゃないですか。だから、カテゴリーから商品を見つけ出すことができます。
—現地にいないとわからないことですね。さいごに、今後の目標を教えてください!
直近の目標としては、アジアの人がほしいと思う日本の商品を、早く安全に届けることだけに集中していきますね。
来春にスマホアプリもローンチする予定です。
大きなビジョンは、国と国同士、ヒト・モノ・カネ・情報の行き来が活発化させていくこと。それによって、将来的には国の繁栄や平和構築につながったら嬉しいですね。
−なるほど、このサービスでたくさんのアジアの人たちが、日本の商品を手に入れてくれたら嬉しいですね。ありがとうございました!
(2年前のインタビュー記事)「基準をズラして戦っていく」 (株)アドウェイズ インドネシア 元代表取締役社長 高野勇斗