Slush AsiaでマレーシアのMaGIC CEOに独占インタビュー!?起業×テクノロジーのフロンティアに潜入!

 

ゆりかもめの青海駅を降りると、白いドームが見えてくる。ここに、起業家と投資家、企業人、学生までも巻き込んだイベント、Slush Asiaが4月24日終日開催されました!結論から言うと、正直こんな興奮は今まで見たことがなかったくらい、新しいイベントでした!

 slush2(会場内には休憩所も・・・)

 

Slush Asiaとは?


4月24日。フィンランドで開催されている起業×テクノロジーのイベントが、ついに日本でもベールを脱ぎました。準備はたったの三か月間。それだけで、述べ3000人の参加者が集まりました!目的はビジネスの最先端に触れ、参加者同士が交流し合うことです。起業家と投資家だけでなく、学生も参加できました。

毎年フィンランドでSlushが行われていますが、アジアでは初の開催です。フィンランドでは2日間のイベントで約14000人の動員があり、イベント前夜には町中のバーでパーティーが行われるほど、地域を巻き込んで行われているイベントなんです!

【参考URL】

http://asia.slush.org/

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これからの世界を創る、テクノロジーの最先端が集結!


ブースは主に4つ。受付を終え、まず目に入るのは、最新の技術を展示するDemoブース。最近話題をさらっている無人小型ヘリ「ドローン」の開発を行うチーム、バーチャルリアリティーを使って体感型のゲームなどができる機器を開発するベンチャー、Intel社の最新技術など、まさに日本の強みである技術の集大成なり!という感じです!

フィンランドのSlushに行ったことがある参加者は、「フィンランドはアプリ開発などが多く、Demoブースではそうした展示が多かったけれど、日本はロボットやハードウェアなどの技術分野が強いから、比較できておもしろい」とコメント。大枠は本家Slushを参考にしながらも、日本独自のSlushを作り上げていました。

 slush4(優勝チーム)

 

次に、スタートアップがピッチを行うPitch Stage。なんと、取材したアセナビ編集部の知り合いも出ており、なんだか親近感を感じました!ここで優勝するとビットコイン(仮想通貨)5万ドル相当の賞品があり、全50社のピッチは気合十分。

クラウド/マーケットプレイス、エンタメ、教育、ツール、ハードウェアの5分野各10社出場し、各分野1社決勝プレゼンへ。結果は、台湾発のベンチャー企業であるVMFive社が優勝しました!ユーザーにはゲームの有料アプリを無料体験できるサービスを提供し、企業側には広告という形で新しいアドテク環境を創っています!

 

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メインのステージは、登壇者が20分間で起業のストーリーなどを話すKeynote Stage。登壇者の中にはDeNA創業者の南場智子さん、福岡市長の高島宗一郎さんを始めとする日本人に加え、東南アジアでECサイトを提供するPaul Srivorakulさんなどの外国人も加わり、総勢30人が登壇。一日中このブースが一番の盛り上がりでした!私も興奮が抑えきれません!

 

Keynote登壇のあとは、参加者が登壇者と直にディスカッションでき、直接質問ができるSlush Cafeに参加。簡単なパネルディスカッションのあと、参加者の質問に答えていました!

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参加者の中には学生もいて、海外での起業やビジネスに興味を持ち、積極的に質問していました!

アセナビ編集部も、登壇者のうち2人に「海外で働きたい学生にとって重要なことはなんですか?」という質問をしました。

ASEANの中でもマレーシアでビジネスを行っているMaGICグループのCEOであるCheryl Yeohさんは、「Grab Taxiの会計現金化のように、東南アジアでのニーズを的確にとらえ、うまく市場を取り込んでください」。

東南アジアでの起業ストーリーを披露したPeatixのCMO、竹村詠美さんは、「平日は大きな会社で働いてみて、どう仕事が回るか学び、週末にでもStartup weekendsなどでビジコン時に活用してみてください」とのコメントを頂きました!

 

マレーシアの起業家に独占インタビュー!?


アセナビでは、Slush Cafeでの交流後、Cheryl Yeohさんの独占インタビューに成功しました!

 

CEOになったきっかけと、これからの展望は何でしょう?

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学生時代はアメリカに留学していたのですが、向こうでも学生団体を創るなど活動的でした。母国マレーシアの将来を憂い、将来はマレーシアのために起業の活動をしたい!と思っていたころ、マレーシア政府の支援により、他のスタートアップのためになるプラットフォーム、MaGICのCEOになる話を頂き、2014年より初代CEOになりました。

教育を通した起業家輩出システムの整備、プロダクトマネジメントなどの教育プログラムの整備、起業コミュニティのサポートなど、やることは山ほどあります。海外に出てしまったマレーシアの起業家を母国に戻すため、自分が起業で成功し、「マレーシアでの起業もいいな」と思わせるロールモデルになり、若い起業家たちが後に続いてくれればと思いますね。

将来はマレーシアがアジアのスタートアップの拠点になるべく、日々頑張っています。最終的にはマレーシアの国家まで変えられればいいな(笑)

 

ーマレーシアで起業する魅力は何でしょうか?

人材に目を向ければ、低賃金で雇えて、しかも英語が使える。公用語が4つあるほど多文化な国なので、異なった環境を受け入れやすく、それはそのまま異なる市場を攻めやすい気質だと思います。織物工がFacebookを使ったり、工業製品を組み合わせたりするなどですね。

市場としてのポテンシャルもあり、インドネシアや中国、インドといった大消費地にも地理的に近いので、ぜひ他国からの起業も歓迎ですよ!

 

ー日本の学生についてコメントをお願いします

素晴らしいと思います。こうした情報に敏感で、行動できる学生がこんなにも多いとは思いませんでした。300人のボランティア学生はもちろん、当日に参加して学生も非常にアクティブな方が多いですよね。もともと勤勉で我慢強い彼らがこのイベントに参加し、他の参加者やスタートアップと話し、起業家精神を涵養してほしいですね!

 

ー最後に、ASEANで働きたいと考えている学生に、メッセージをお願いします

私なら大学時代に起業します。というのは、学生時代は何かを成し遂げる情熱が多く、アイデアもあふれています。リーダーシップを試すことができ、経験にもなるため、大学時代に勉強だけではないこうした選択肢もあるんですよ!自分の身の回りの不便さを考え、それを解消するようなサービスをぜひ考えてみてください!

 

MaGICは、起業家を支援するプラットフォームを持ち、起業家育成プログラムなどを手掛けているそうです。国営企業で、マレーシア財務省によって運営されています。海外で働いてみたい人、マレーシア大好きな人、一度は海外で働いてみたい人、ぜひチェックしてみてください!

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【参考URL】

http://www.mymagic.my/

 

いかがでしたでしょうか?

Cherylさんも言っていたように、アジアでもこうした起業の波が来て、もっと活性化する世界が来そうな感じですね!ASEANが市場と呼ばれた時代から、起業家という人材輩出国に変わっていくかもしれませんね!




ABOUTこの記事をかいた人

吉井 啓太

東京大学農学部4年生。「人の心を照らす太陽になる」を理念に、将来は国際機関で感染症制御に携わるべく奮闘中です。ASEANに限らずアジアが大好き!