みなさんは、マレーシアに暮らす民族の数をご存知ですか?
外務省のホームページには、マレー系、中国系、インドとありますが、実際にはもっと多くの民族が暮らしています。なので、マレーシアの公用語はマレー語、中国語、タミル語、英語(外務省より)となっています。では、これだけの言語をどうやって使い分けているのでしょうか。
僕の通っている大学にマレーシア人の女性の留学生がいます。彼女はなんと英語、中国語、マレー語の3ヶ国語を話すことができます。今回は彼女に協力してもらいながら、マレーシアの言語事情に迫ってみます。
マレーシアの人種から考えると、言語人口はマレー系6割、中華系3割、インド系1割です。彼らは、自分たちの民族の言語はもちろん、以前のイギリスの植民地時代の影響で英語を話すこともできるのです。しかし、英語に関しては世代によって話せない人もいるみたいです。
ではこれらの言語はどのように使い分けるのでしょうか。
シーン別!マレーシアでの言語の使い分け
―学校では?
マレーシアの小学校や中学校では、何語を使って授業をするのでしょうか。国語の授業はマレー語、では数学の授業は?と留学生に聞いてみたところ、なんと先生次第という答えが返ってきました。
つまり、先生が誰によるかで授業で使われる言語が違うのです。基本的に日常ではマレー語、中国語、英語の3ヶ国語を使うので特に違和感なく授業に参加しているみたいです。
―家族では?
聞いてみたところ、留学生の彼女は中国系の民族なので家族とのコミュニケーションは中国語でとっているそうですが、基本的にはどの言語でも話すことができます。
しかし、他のマレーシア人の中には家族とのコミュニケーションで英語を使わない人もいます。その時はマレー語を使ってコミュニケーションを取るのが一般的です。
―会社では?
英語でコミュニケーションを取るところが多いみたいです。しかし、政府系企業になると、マレー語でコミュニケーションをとります。
つまり使用場面をまとめると
英語 : オフィシャル
中国語 : カジュアル
マレー語 : オフィシャル&カジュアル
といったところでしょうか。
マレーシア人は民族によって通う小学校や中学校が分かれています。しかし、多くのマレーシアは小学校から3カ国語を勉強しているので、3ヶ国語を話すことができるのです。
つまり、英語は最低限勉強している人が多いので、マレーシアに行く際には英語を話せると良いでしょう。しかし、マレーシア人の中には英語を必要としない人や地域によっては英語を使う環境で生活していない人もいます。全員が英語を話せるというわけではないのを心に留めておくべきでしょう。