Uber。
スマホを使って近くにいるタクシーを探し、クレジット決済をするだけでタクシーに乗ることができるタクシー配車サービスです。
2010年にサンフランシスコでサービスを開始し、2015年5月現在、世界58カ国300都市でたくさんの会員が利用しています。ASEANの国々でも、シンガポールやマニラ、クアラルンプールなどで展開しているようです。
そこで今回は、筆者によるマレーシアでのUber体験記、そしてUberによるイスラム教徒のための素敵な取り組みについてご紹介します!
マレーシアでのタクシー体験記
クアラルンプールにて。
流しのタクシーに乗ってブキビンタンの「パビリオン」から「ペトロナスツインタワー」まで行きました。
2キロほどの距離ですが、相場がわからず20リンギット(約660円)という要求を飲んで乗車。日本の感覚だとこの値段は安いですが、マレーシアでは違います。本当は半額以下で乗れるみたいだったので、まさにぼったくりでした。
流しのタクシーの疑念を抱いたので、その後に利用したのがUberです。アプリをインストールし、簡単な登録とクレジットカード情報を入力。タクシーを呼び出しました。
「本当に来るのか!?」と、ドキドキしながら待っていたのを覚えています。
そして、黒い車が到着。中から、満面の笑みで30歳くらいの男性が出てきました。
中に乗り込むと、そのキレイさ、快適さにびっくり。流しのタクシーとは大違いです。
(ちゃんとスマホの地図が見えるので、変なところに連れていかれるんじゃないか、という心配は無用です。)
そして、目的地に到着。終始笑顔で、優しく接してくれました。
今回は友人のプロモコードを使ったので、6キロ14リンギットのところを、無料で乗ることが出来ました!
クレジット決済なので、ぼったくられることはありません。安心で快適に目的地までたどり着くことができ、大変満足でした。とても満足な気分でタクシーに乗ることができ、Uberがどんどん拡大する理由がわかった気がしました。
しかし数日後に届いた一通のメールに、ぼくは心を躍らせるのです。
ラマダンだからこそできるプロモーション!
メールが届いたその日は、ラマダンが始まった次の日でした。
16時〜21時に無料でUberを利用できる、といった内容のメールでしたが、その内容が素敵だったんです。
そこで届いたメールを日本語訳してみます。
「我々Uberは、もっともっと、ただのテクノロジーに優れている会社である以上の存在になりたい。
我々は、ドライバーとお客さんが一体となった共同体として、この街を移動してまわっているんだ。
ラマダンの期間。この素晴らしいときを、我々ができる最高のことをして、イスラム教徒のみんなと一緒に祝いたい。みんなを、愛すべき仲間のもとへ安全に、そして迅速に届けるよ。
みんなの家族や友人と一緒に楽しむ”イフタール” *への道のりを、安全に快適に提供することを約束します。
もちろん、無料でね。」
*断食中における、日没後の食事。
ラマダン期間の約1ヶ月間、イスラム教徒のほとんどは断食を行います。 断食といっても、太陽が出ている間だけなので、暗くなってからはご飯を食べることができます。
その日没後のご飯(イフタール)を家族や友人と楽しんでほしいという思いから、Uberは16時〜21時のタクシーを無料で提供しているのです。(上限は25RM)
ちなみに、イスラム教徒ではない私たちも利用できるようでした。
Uberの海外展開から学べること
いかがでしたか?
Uberはアメリカの企業ですがとマレーシアの宗教慣例を汲み取って、うまくサービスに落とし込んでいます。
タクシーハイヤーサービスはいくつかありますが、Uberがこんなにも有名になり、どんどん拡大しているには、それなりの理由があったんですね!
問題点として、Uberは現在の法制度においてはグレーゾーンで、論争を巻き起こしています。日本だと福岡県では規制をかけるという問題もあります。。
それでも、一ユーザーとしては大変満足度の高いサービスでした。皆さんも、ASEAN渡航の際は利用してみては?
アイキャッチ画像:Uber 配信メールより