英語力=就職率UP!?海外就活事情inマニラ


近年、日本からフィリピン・マニラへの移住が徐々に人気を上げています。外国で活躍したい、物価の安い国で快適なセカンドライフを送りたい、などなど。理由は様々ですが英語が通じ、物価も安いフィリピンは移住するには最適かも知れませんね。

日本での就職は、新卒が最も重要な時期であることが世の中の常識となっています。しかし、世界の就活は全く逆のスタンスなのです。今回は、そんなフィリピンの就活事情をフィリピン、マニラの英語文化と共に紹介します。

 

英語大国、フィリピン

 

世界中でグローバル化が進んでいる現代。世界共通言語である英語は、もはや話せて当たり前の時代になろうとしています。このグローバル化の波は私たち日本人にも来ています。筆者は、何度も海外に行く中で英語の重要性を身をもって感じましたが、未だに身ぶり手ぶりのジェスチャー英語が手放せません。東南アジアNo.1の英語大国フィリピンは公用語が英語・タガログ語とされているアジアでは珍しい国なのです。そんな英語大国フィリピンの海外就労率は人口の10%。平成23年度の在外邦人総数は日本の人口1%ほどの約120万人なので、フィリピンの海外就労率がいかに高いかがわかります。(参照:海外在留邦人数調査統計 

そこで、フィリピン人が英語を武器に就職率を上げている理由を3つにまとめてみました。

 

理由1 小学生から大学まで英語教育が行われているから

 日本でも英語教育は2011年春から小学5年、6年生を対象に義務教育として正式に導入されていますが、フィリピンの授業はほとんどが国語、歴史以外の科目では全て英語で受けています。最初はまったく話せない子どもたちも、自然と日常で使うため、英語を“聞く、話す”ことによって、自然と上達していくのです。

 

理由2 公共にあるものすべてが英語だから

 フィリピン、特にマニラでは公共での広告や道の標識など、言語という言語の全ては英語表記になっています。また、公の場での正式な発言は英語で話す文化になっており、どんなに小さな式典でも英語のスピーチが原則とっています。ちなみに筆者が過去マニラで高校訪問をした際、20人程度の小さなウェルカムパーティー開かれた時も、校長先生をはじめ、全ての人が英語でのスピーチでした。

 

理由3 “家族の絆”が強いから

 フィリピン人の特徴の1つとして「家族の絆が強い」という事があげられます。大切な家族を養うためには英語ができればできるほど、就職が有利に働いていきます。特に、コールセンターや外資系外国企業、英会話スクールは比較的給料も良く、フィリピンで人気の職業です。

中でもコールセンター市場はインドを追い抜き、世界で最も活性化されている産業といえます。その市場の大半が、米国企業のコールをフィリピンで対応するというもので例えば、マイクロソフト、IBM、米シティバンク、HSBC、TA&Aなどは全てフィリピンでコールセンター運営をしており日本企業で言えば、パナソニックUSAなどはその一つです。

また、かつて海外企業のBPO市場No.1だったインドのコールセンター会社の中にも、フィリピンへ活動拠点を移す動きが広がっていて、すでにマニラ首都圏では2万人がインド企業で働いていると言われています。アメリカで購入した製品の問い合わせ先がフィリピンと考えると、なんだか不思議な感じもしますよね。ただ、それだけフィリピン人の英語は信頼性が高いといえます。
参考:アジアの経済ビジネス情報 NNA.ASIA

 フィリピンにはアメリカ英語用やイギリス英国用と、各地域のイントネーションに合わせた英会話スクールも充実しています。ちなみに、現地の学生のアルバイトの1つにオンラインでの英会話スクールの講師をしてお小遣いを稼ぐ方法があります。英語だけで家計を支えることができる英語大国がフィリピンなのです。

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今後の経済成長が期待されるフィリピン

 

このように、フィリピンで働くにはフィリピン人であれ外国人であれ、英語力があればある程度の生活をすることができます。国家統計局国際労働機関(ILO)の調べによると、フィリピンの平均年収は、約48万円となります。2011年の平均年収が、248182ペソ、現在の円為替で1万円で約4400ペソとなります。フィリピン経済は2011年にはGDPで世界第43位となりました。2050年には世界経済で第14位に達すると推定されています。

以上、フィリピン人の英語×就職事情をお伝えしました。あなたも英語を上達してフィリピン生活をスタートしてみてはいかがでしょうか。




ABOUTこの記事をかいた人

海斗牧

1993年4月生まれ。学生。北海道札幌市出身。現在都内の大学に通いながら世界中をバックパック。渡り歩いた国は東南アジアを中心に現在8カ国13都市。北タイ少数民族パカニョー族とのホームステイなど経験し現地に行かなければわからない生活や文化を伝えます。