トランポリンで世界中に笑顔の種を蒔く!『FLY HIGHFLY HIGH トランポリンを担いで歩いた世界13カ国の旅』出版前イベントレポート

 

『世界笑顔繋ぐ』を目標に、トランポリンを担いで世界を旅する石原舞さん。

彼女は、2014年にチームFLY HIGHを結成大型トランポリンと共にアジア13カ国を周り、一緒に跳ぶことでたくさんの国の子どもたちの笑顔を生み出しています。

(参照)世界中に笑顔を! トランポリンを担いでアジアを旅した石原舞氏

2015年からはカンボジアに移住し情操教育を行う体育教室を運営する傍ら、トランポリンを持ってカンボジアの学校や孤児院などを訪れ、子どもたちの笑顔を生み出す活動を続けています。

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そんな彼女が一時帰国され、なんと13カ国の旅を綴った著書『FLY HIGH トランポリンを担いで歩いた世界13カ国の旅』を出版されるとのこと!今回はその出版前プレイベントに参加し、アジアの旅のこと、そしてカンボジアに渡ったその後の活動についてお話を伺ってきました!

石原さんが旅を始めたきっかけ

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イベントではまず、石原さんが旅に出ようと思ったきっかけについて話します。

「わたしはこの活動を『こうしようああしよう』と考えてスタートしたわけではなくて、直感だったんです。

トランポリンのインストラクターをやっていたときに、トランポリンを跳ぶ子どもたちの笑顔に、すごく人間らしい温かさを感じたし、その笑顔と幸せの感覚は私や子どもたちの親、周りの人へと連鎖するって気づいたの。

これを世界でやったらどうなるんだろう?笑顔の連鎖で肌の白い人も、黒い人も、もう本当にたくさんの人が笑顔になっていく世界を想像したらもうワクワクが止まらなくって!

トレードマークであるものすごいパワーと笑顔で語っていました。

それから仲間を集めFLY HIGHが出来るまでの過程や、資金集めで苦労したことなど旅への準備について1つ1つ丁寧に話しました。

(もっと詳しく知りたい人はこちらをどうぞ!)

i3(会場にはFLYHIGHのアート担当 関谷さんによる素敵な作品が展示されていました !)

 

旅の中で感じたこと。

次に話は旅で周った国々の話に移ります。

バングラディシュでは、情報が少なく自分のすぐ近くに犯罪の危険が迫っていることを身をもって経験し恐怖を感じた一方で、現地の方の深い優しさにも触れたそうです。

トランポリンを持って訪れた小学校は様々な宗教の子どもたちが通っており、自分が豚肉を食べられなくても相手が望む場合は相手を思いやって豚肉を出すなど、宗教間を超えて人をもてなす文化が根付いているとのこと。

現地の人から聞いて石原さんは、「地球全体が多様性を認め合って、互いを思いやることができる世界になれば」と切に願ったと仰っていました。

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また、インドで生まれつき目の見えない子どもと一緒にトランポリンを跳んだ経験を話されます。

トランポリンは誰でも跳べるんです。たとえば目が見えなくても足がなくても。

インドのマザーテレサハウスで出会ったこの子は、生まれつき目が見えない子なんだけど、トランポリンで遊んだときに、こんな素敵な笑顔を見せてくれたの。

そしたらシスターが『この子は生まれたときから一度も、スポーツをしたことがなかった。どこかに向かって走るとか、投げられたボールをキャッチするとか、目が見えないからできなかった。でも、今この子は、トランポリンで飛び跳ねて、笑っている。この子は今、生まれて初めて体を動かす喜びを知ったのよ。』と言ってくれて、本当に嬉しかった。

たった一人の、一瞬光る笑顔のためだけの旅でも、歩いてきて良かったって思えた

i5(インドで出会った男の子)

石原さんの笑顔はどこからくるのか?

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会場は定員50名を超える参加者で大盛況!参加者からはたくさんの質問が投げかけられました。

まず「やりたいことを明確にする上で大切なことは?」という質問に対し、「やりたくないことをやらない、かな。まずやりたくないことを切っていけば自分が心からやりたいことが自然に見えてきます。」と自分の心に素直に生きていらっしゃる石原さんらしい答え。

続いて、「現在の活動場所としてカンボジアを選んだ理由とは?」という質問。石原さんは現在カンボジアにて現地の日本人や欧米人等、富裕層向けにダンスや新体操、トランポリンなどの教室を開いていらっしゃいます。こちらの教室事業で得られた利益を使って、村に出かけ貧しい子供どもたちに無償でトランポリンを跳んでもらうという活動をなさっているそうです。

そう説明したあと、
「カンボジアを選んだのは、習い事産業が発達してきているからとかっていうビジネス的な理由もあるんだけど、13カ国を旅した時に、カンボジアでは1本の注射器を村で使いまわしてみんなで感染病にかかっちゃうことが普通に起きていることを知って。

それに、車の助手席には何事もないように銃が置いてあるように、まだまだ銃や地雷が身近にある生活。そんな中で、みんなでトランポリンを跳ぶことを通して仲間として、注射を回すことの危険性とか武器を心から美しいものに変えていこうよって皆んなとお話ししていきたいと思ったの。

でも一番の理由はカンボジアの笑顔が自分にしっくりきたってことかな。
と答えました。

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また、「世界中の子どもたちの笑顔を引き出していて素晴らしいと思いましたが、何より石原さんの笑顔がとも素敵です。その笑顔はどこから来るのですか?」という質問がありました。とてもシンプルですが核心をついた質問に会場がどよめきます。

石原さんの答えは、
「笑顔って自分で作ろうとしてもちっとも幸せを感じられないんですよ。一回、鏡の前でニッて笑顔を作ってみたことがありますが別に何とも感じなかった。
1000人の笑顔を見て気づいたのは、目の前の誰かの笑顔からもらう幸福感以上のものはないってことだった。

優しさも、幸せも、笑顔も、喜びも。くれるのはいつも、目の前のあなた。だから私の笑顔は皆さんの笑顔から来ています!」

この素敵な答えに会場は拍手!確かに、一緒にいる人が笑うことでそれが周りに伝播していく。笑顔も幸せも一緒にいる人と共に作り出していくものなんですよね。

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最後に石原さんは尊敬する方から頂いた「どうせ夢をもつなら、人に笑われるくらいの夢をもちなさい」という言葉と共に、「世界中の笑顔を繋ぐことで世界の全ての武器をトランポリンに変える」というご自身の夢を語ります。

しーんと静まった会場の中で、ゆっくりと柔らかくも力強く夢を語る石原さんの姿は、とても輝いていました。

「この本で日本を元気にする!と魂を込めて作りました。皆さん発売を楽しみにしていてください。」
この言葉でイベントは大盛況のうちに終了。

石原さんの著書『FLY HIGH トランポリンを担いで歩いた世界13カ国の旅』は2月中旬に発売予定とのことです!筆者も買いに走りますよ〜!

FLY HIGH トランポリンを担いで歩いた世界13カ国の旅




ABOUTこの記事をかいた人

新多可奈子

東京大学文学部3年。初めての海外経験がマレーシアだったことから東南アジアに興味を持つ。シンガポールに半年間の滞在経験あり。観光地や有名どころに行くのも良いが、現地の人々と触れ合うのが好き。モットーは「心の声に耳を傾ける」。皆さんがワクワクするような記事を提供できたらと思ってます。