マレーと中華のミックス!? ババニョニャ料理の定番5選!

 

ASEANの中でも生粋の多民族国家であるマレーシアとシンガポール。

長い間にわたる他民族間の交流により、様々な民族の伝統文化や習慣が垣間見えます。

そこで今回は、中華×マレー文化によって生まれた「ババニョニャ料理」をご紹介します。

 

ババ・ニョニャ料理の歴史


ババ・ニョニャ料理はプラナカンと呼ばれる人々によって作られました。
プラナカンとは中国系の男性が現地のマレー人女性と結婚し、その間に生まれた子どもたちのことを主に言います。現在ではプラナカンの定義は様々ですが、ババ・ニョニャ料理と関係深いプラナカンたちはマラッカという都市に商人としてやってきた中国人男性と現地女性との間の子どもが例として挙げられます。 ババ(Baba)とはプラナカンの「男性」を、ニョニャ(Nyonya)は「女性」を意味します。一度聞けばなかなか忘れられない響きですよね。

今回は、ババ・ニョニャ料理の定番5選をご紹介します。

 

ラクサ(Laksa)


写真のラクサは「カレーラクサ(Curry Laksa」です。このカレーラクサは南部のマラッカやジョホールやシンガポールで多く見られます。ココナッツスープが辛さを軽減してくれるので、日本人にピッタリの辛さ。

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一方、北部のペナンでは「アサムラクサ(Asam Laksa」が一般的です。Asamとは酸っぱいという意味で、濃厚な味わいのあるカレーラクサよりも爽やかな味を楽しめます。

11304092_948294221889406_1241452870_nby thatwelike Laksa King 

 

ポピア(Popiah)


ババ・ニョニャ風の生春巻き。生地はクレープの様にモチモチで、その中に刻んだ野菜やエビを巻いています。甘辛でニンニクがよくきいたソースがくせになります!乾燥したエシャロットというネギ科の野菜がカンピョウの食感にすごく似ています!ぜひ試して見てください。

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クイ(Kuih)/クエ(Kue)


クイはマレーシア語、クエはインドネシア語です。意味は「菓子」という意味で福建語が由来です。クイの最大の特徴は日本の和菓子である「羊かん」の様にみずみずしい見た目と色彩です。バラエティは豊かで、好きなクイも人それぞれ。

4581339236_a83d8f4b0d_bby Alpha Kuih Talam, Kuih Talam Keladi - Nyonya Colours MYR0.90 each

 

ちなみに私のお気に入りは、見た目がちょっとオレンジ色で怪しい「アンク・クイ(Angku Kuih)」です。なんと中にはマッシュされたスイートポテトが入っており、まさにモチモチの芋あん饅頭のようなのです。何個でもいけます!

9715623033_7d9ba5e5d9_z by feli SK-R Mum made my childhood favourite kuih/snack. Angku kuih. Not sure how to explain it in english but its sweet "dumplings" with mung beans in it.  

 

サンバル・ウダン(Sambal Udang)


真っ赤な見た目でもうすでにギブアップな方も多いのでは?

サンバル(Sambal)はマレーシアとインドネシアの料理には欠かせない香辛料です。ウダンはエビという意味で、サンバル・ウダンは直訳するとエビチリ(ババ・ニョニャ風)になるのでしょうか。 明らかにエビチリチリチリチリという程チリが見え隠れしていますが、恐れることなかれ。見た目以上に辛くないです。辛そうで辛くないエビチリとはまさにこのこと。ごはんがかなり進みます。

2251454463_a8f040dfec_o by Irwandy Mazwir Udang  

 

カヤ(Kaya)


Kayaの意味は「リッチ」です。ココナッツミルクとアヒルもしくは鶏の卵、そして砂糖をミックスしたジャムでタコノキという葉もジャムの味と香りを引き立たせるアクセントとして加えます。色が茶色とウグイス色のものがあります。パンに塗り、温泉卵をディップして食べるのが一般的で、最初は躊躇するかもしれませんが、食べるとクセになるほどおいしいです。

2587811181_4c6c00b328_b by tanzia45 Kaya  

 

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ほんの一部ですがババ・ニョニャ料理の紹介でした。

辛すぎる食べ物は苦手だけど、ぜひ現地の料理を試してみたいという方におすすめです。お店によってはあまり辛くない味付けをしてくれます。 まずはショッピングモールなどに入店しているお店などからお試しください。 インターネットでババ・ニョニャ料理のTOP10と検索すると街中にある老舗が沢山掲載されています。

地域によっても味は異なるので、ぜひお気に入りのお店を見つけて楽しんでみては?




ABOUTこの記事をかいた人

後藤 隆恭

神田外語大学国際コミュニケーション学科卒。インドネシア人の友人が増えた理由でインドネシア語を勉強し始め、マレーシアの大学にも留学していました。東南アジア独特の興味深い文化や伝統にますます引かれています!