新年快楽~!明けましておめでとうございます。

中華圏最大のイベントである旧正月(春節)を迎えましたね。中国系シンガポール人が多く住むシンガポールも街中が祝いに包まれ、きらびやかな装飾が街を彩りました。今年は建国50周年ということもあり、2月27、28日の「チンゲイパレード」が過去最大規模で祝われます。チンゲイパレードとは、旧正月を祝い、民族衣装でのダンスや電飾の山車などがお目見えする盛大なイベントです。

旧正月前には、新しく生活用品を買い揃えたり、祝いの食材選びや挨拶回りの品の準備をしたりと街は大賑わいです。あらゆる物に縁起を担ぐ意味合いがあるので、準備にも熱が入ります。様々な料理で新年を祝いますが、その中でも旧正月に欠かせないおすすめ料理をご紹介しましょう。本場中国では食べる習慣がなく、シンガポールやマレーシアで食べられている驚きの縁起物ですよ。

 

シンガポール版“刺身サラダ”は旧正月のメインフード

 

1964年に中国南部から移民した4人のシェフが伝えたとされる料理が「魚生(イューシェン)」です。刺身サラダのような食べ物で、大勢でにぎやかに食べるのが醍醐味。旧正月にはレストランや家庭で「ローヘイ!」と掛け声をかけながら食べられている光景が至る所で見られます。その掛け声から通称「ローヘイ」と呼ばれ親しまれているのです。

写真2-魚生伊能Photo by シンガポール政府観光局

(寿司ブームもあり、生の魚を食べる人も増えていて特にサーモンが人気。)

魚生はサーモンなどの白身魚の刺身に大根や人参のツマ、さらにワンタンの皮、ポメロ(柑橘果物)、落花生、赤や緑の寒天などの具材に胡麻や胡椒、五香粉を振りかけて、甘酸っぱいプラムソースをかけていただきます。

日本のお節と同じように縁起を担ぐ要素満載の料理です。

 

【魚生(イューシェン)】

「魚(イュー)」と同じ発音の「余」は“余りが有る”、“豊かになる”という福の言葉です。

「生(シェン)は「升」と同じ発音で“上昇”を意味します。

他にも、使われている食材にはそれぞれ意味があります。

 色とりどりの野菜→”家族の調和”

 刺身→”富”

 ワンタンの皮→”金運、黄金”

 ピーナッツや胡麻→”長寿、健康”

 プラムソース→”財”

何ともめでたいではありませんか!

 

散らかし放題大歓迎?!驚愕の食べ方とは

 

魚生は、ただ食べるだけではご利益はありません。食べる前の動作がポイントです。その光景を初めて見た人は誰もが「こんなことしていいの?」と驚きを隠せないのです。その方法とは、盛られた具材を箸で高く持ち上げ、振り上げた位置から一斉に落とすのです!

箸を動かす時は「ローヘイ(撈起)」と大きな声で何度も叫びましょう。これは広東語で漁師が網を引き揚げる時の動作のこと。魚を売ることでお金が入ってくることから「お金を稼ぐ」「金持ち」というような意味合いがあります。家族や仲間同士だけではなく、会社の発展や利益を得るために企業の仲間同士でもローヘイする事も多いそうです。

写真3-散乱シーン伊能Photo by Keiko Takashima

(混ぜる時の豪快さが快感、ためらいは無用です。)

ひぇ~!せっかくきれいに盛られた料理がグチャグチャだぁ・・・と、思いきや、これで正解です。高く上げれば上げるほど縁起が良く、豪快にやるのがコツ。勢いよく具材が皿からはみ出すほどでも、「溢れるほどの大漁=豊富な金」とされているので問題ないですよ。

写真4-魚生セット伊能

(スーパーに並んでいる様子。旧正月前には複数購入する姿もみられる。)

もちろん、これだけの縁起物ですから、自宅でも家族や仲間を囲んで盛り上がります。スーパーでは魚生のセットも販売されていて、具材を揃えるのも楽チンです。手軽に自宅でもローヘイできちゃいますね。

あっ、最後にダメ押し!料理はすべて食べないで少し残して下さい。全部食べてしまうとお金が無くなってしまいますから(笑)

 

現地で働く企業の皆さん、まだ食べていなければ今すぐ「ローヘイ」ですよ!

日本でも一部のシンガポールレストランやマレーシアレストランでは、旧正月の特別コースとして魚生を提供していますので、日本でも楽しんでみてはいかがでしょう。