あなただけの旅の履歴書を作ってみませんか?話題のアプリ、スマホの中の未来型パスポート『BUZZPORT』プロデューサー 江藤誠晃氏インタビュー

 

パスポートにスタンプが押されて増えていく感覚って、たまりませんよね。旅行業界で長年活躍する、TABIPAPAこと江藤誠晃氏が手がけるアプリ『BUZZPORT』は、スマホ上で自分の海外渡航歴・渡航計画を見える化、さらに友人にシェアできてしまいます!しかも、旅行業界に一石を投じる可能性も。何がどうスゴイのか、プロデューサーの江藤氏に伺いました。

《江藤誠晃氏|プロフィール》
トラベルプロデューサー・旅行作家として国内外の様々な観光プロジェクトを手掛ける。活動領域は紙から映像媒体、マルチメディアコンテンツまで幅広く「真名哲也」のペンネームでネット小説も発表している。近年は主にアセアン各国のプロモーションに関わり、旅行商品の企画から観光局のマーケティング事業も担当。日本人海外旅行者市場の活性化を目指すべく新会社(株)BUZZPORTを設立。

 

海外旅行幕開け世代の申し子が放つ大きな一手

 

10年後に今を振り返ってみれば、2014年は日本における観光業界が大きく変わった年になるかもしれません。国として観光業を成長産業と位置付けて以降、訪日外国人旅行客が初めて1000万人を超えました。しかし、日本人海外旅行客は2000万人を目指すも1800万人程度で足踏みしているのが現状。そんな中、9月下旬にツーリズムEXPOジャパン2014が開催されました。これは、昨年まで国内旅行にフォーカスしたイベント「旅フェア」と、海外旅行に特化した「旅博」が統合したのもので、これだけ大きなイベントが開催されたのは一種のエポックメイキングだと思います。

ちょうど今年は、海外旅行自由化50周年。私自身も昨年50歳になりました。海外旅行をプロデュースする仕事に長く力を注いできた私は、自分のことを「海外旅行幕開け世代の申し子」だと自負しています。従来の旅行業界の発想だけでは、2000万人の日本人海外旅行客を生み出すことはできません。個人の旅行スタイルを変え、さらに業界にまでインパクトを与えることを目指し、BUZZPORTをリリースしました。

 

ーBUZZPORTには、具体的にどのようなインパクトがあるのですか?

まず、ユーザーである旅人に対してのインパクトをお話します。BUZZZPORTの機能は極めてシンプルで、「どの国へ行ったか」を表す渡航歴(RECORD)と、「この国に行きたい|行く予定」を表す渡航計画(PLAN)の2つを編集し、友人にシェアすることができます。紙のパスポートに加わるセカンドパスポートです。パスポートのスタンプ見るのって楽しいですよね?その感覚をスマホの中で見るだけでなく、友人に旅自慢することができます。

本来のパスポートであれば、完全自己完結で他人に見せることがない。でも、BUZZPORTでは自分の渡航歴や渡航計画を友人とシェアすることで、「お、その国俺も行ったことある!」「今度その国行くので、色々教えて!」といった次なるコミュニケーションに繋がります。若者は同世代の友人と繋がるのは得意。だけど、上の世代と繋がるのは苦手ではないでしょうか。旅行先の“国”という共通テーマで、垂直の繋がりも築いていけると思います。

次に、旅行業界に対してのインパクトについて話すと、こういった一人ひとりおデータが大量に溜まり、ビッグデータになったときに大きな可能性を秘めているんですよね。例えば、「この世代で、Aという国に行ったことある人は、次にBという国に行くことが多い」といった傾向分析ができるんです。すると、どうなるか。旅行会社やエアライン、政府観光局は、ビッグデータを利用して、効率的なプロモーションができるんです。つまり、旅人の過去から現在を分析して、旅人の未来創造をしていくことができます。

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“木を見て、森を見る”からこそ生み出せる価値

 

ーアプリは比較的若い人がつくるイメージがあります。50歳になって、プロデュースされるとは正直意外でした。

実は、私はすごく機械音痴なんです。苦手な人間だからこそ、どうサービスを分かりやすくするかという発想はありますね。それに、つくるのとプロデュースするのは違います。プロデューサーの仕事は「世の中の風」を読むことです。旅行業界の変遷を観察する中で、今の時代に求められているものが何か。そういう発想は持ち続けてきました。起業したのは1990年。90年代中盤にネットが普及し始めてからは、早々に人と人と繋ぐメディアの可能性は感じていました。

ペンネームで旅行作家としても活動していたので、コンテンツをつくること、つまり“木を見ること”には慣れていました。しかし、木だけでは足りない。背景にある大きな市場や時代性にあたる“森”も見なければいけない。ビジネスマンには、木と森を見るバランスが絶対必要です。木だけ見るのであれば、組織の駒になるということですし、森だけ見てたら何も動かせない。「一人ひとりのユーザーに寄り添う」+「旅行業界全体にインパクトを与える」、この両輪を大きくしていきたいですね。

 

BUZZPORTは、友人を通じて見える世界の覗き窓

 

ーどんな方にこのアプリを使っていただきたいですか?

もちろん、旅経験が豊富で、旅自慢をしたい方には楽しんでいただけると思います。でも、世界に行ったことない人にも使ってほしいですね。このアプリを使えば、自分の周りがいかに世界に出ているかが分かる。それが、モチベーションになり、世界に出るトリガーになるでしょう。まずは、登録することがあなた自身の国際化の第一歩だと伝えたいです。

 

ーこのサービスを通じて、どんな世界を実現したいですか?

ネット上のソーシャルな繋がりが、最終的にはリアルな繋がりに発展してほしいです。例えば、ラオスのトラベルサポーターズというファン組織を立ち上げましたが、交流イベントではラオスへ何度も行ったことがある人とこれから旅してみたいという人のコミュニケーションがうまくいきました。今後は何かラオスについて知りたかったら、政府観光局や旅行会社ではなく、BUZZPORTのラオスサポーターに聞いてみよう、となるかもしれません。世界中の国々のサポーター組織が出来ればものすごいインパクトですよね。

私は、旅人は極めて優秀な外交官だと信じています。一人ひとりがアンバサダーであり、メッセンジャーです。もっと多くの若者が世界に出て、その国と平和な友情を築けば、世の中もっとよくなるはずです。残念なことに世界を見れば紛争は絶えませんが「友のいる国に対しては銃は向けられない」と言われますよね。BUZZPORTで、世界に出る若者を後押しして、日本の「第二の開国」をサポーターしていきたいです。

 

あなただけの旅の履歴書を作ってみませんか?話題のアプリ、スマホの中の未来型パスポート『BUZZPORT』プロデューサー 江藤誠晃氏インタビュー02(9月に開催されたラオスサポーターズパーティーの様子)

BUZZPORTを使いたい!と思ったあなたへ。使い方と具体的な機能まとめ

利用方法

https://buzzport.jp/ へアクセス
②facebookアカウントでログイン(メールアドレスでの登録は準備中)
③「自分はどんなタイプの旅人か」(TYPE)を示すプロフィールを入力
④海外渡航歴(RECORD)と渡航計画(PLAN)を入力
⑤BUZZPORTを利用している旅トモと情報共有!

BUZZPORTを使えば、こんな楽しみ方できる!

■自分が行った国の旗が立つ!地図が塗りつぶされる!
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あなたも未来型パスポートBUZZPORTを手にして、世界へ飛び出してみませんか?

 

《江藤氏関連URL》

■江藤氏ブログ『世界見聞log』
■BUZZPORT facebookページ
■ラオス・トラベルサポーターズ

 

Interviewed in Oct 2013
(インタビュアー 鈴木佑豪)




ABOUTこの記事をかいた人

アセナビファウンダー。慶應SFC卒。高校時代にはアメリカ、大学2年の時には中国、それぞれ1年間の交換留学を経て、いまの視点はASEANへ。2013年4月から180日間かけてASEAN10カ国を周りながら現地で働く日本人130名に取材。口癖は、「日本と世界を近づける」