時代はK-popからP-pop!?次の音楽はフィリピンから来る!

 

みなさんはこの動画をご存じでしょうか?

フィリピンの、あるショッピングモールに設置されたカラオケで、驚異の美声を披露した謎の少女が話題をさらった動画です。
タイトルにあるP-popとは私が作った造語ですが、フィリピンの音楽はこれから世界を席巻する可能性を秘めていると私は思います!
動画の少女はゼンディーローズ(Zendee Rose)。もともと地元の歌謡大会では名の知れた人でしたが、この動画がキッカケで世界デビューが決定しました。

 

フィリピン人の歌唱力がスゴイのはなぜ!?

フィリピンの街角には動画に登場したようなカラオケがいたるところに設置されています。買い物をしていて歌いたくなったら歌う、日本人の私からすると人前で歌う気恥ずかしさが出てしまいますが、フィリピン人はおかまいなし。日常風景の一部となっています。

かくいう私もフィリピンを訪れた際、現地の友人に歌わされたことがあります。開かれた空間で歌うのは気持ちよかったですが、やはり恥ずかしかった覚えがあります。

フィリピンには、歌を歌う文化が根付いています。
というのも、国民の大半がカトリック。宗教意識も高いです。小さな頃から協会に行きゴスペルなどを歌うため、歌うことに対して抵抗がありません。

また、フィリピン人は声が元々大きい!という意見もあります。
私も現地で感じたことのひとつなのですが、たしかにフィリピン人はデフォルトで声が大きいです。特に都会だと騒音が多く車もうるさいため、大きな声でないと伝わらない、ということを現地の友人に聞きました。

このような文化や社会環境が、アジアでも随一のレベルの高い音楽を生み出しています。

世界のトップアーティストの1人であるBruno Marsも母親がフィリピン人(ちなみに、フラダンサー)です。
彼のジャンルにとらわれない質の高い音楽はここに一因があると言っても過言ではないと思います。
 

欧米では、注目されているフィリピン人の音楽。調べてみると、フィリピン人だけでなく、フィリピン系アーティストがたくさんいました。間もなく日本にもフィリピン音楽の波がやってくるのではないでしょうか。
そこで...オススメアーティストを3人紹介!!

“アジアの歌姫”  Charice Pempengco (シャリース・ペンペンコ)

アジア人初の全米ビルボードトップ10入りを果たした彼女。「アジアの歌姫」とも言われています。
2009年には、オバマ大統領就任記念式とマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの功績を称えるパーティを兼ねたイベントでパフォーマンス。2010年の6月にはフィリピンのベニグノ・アキノ3世大統領就任式典において、約50万の大観衆の前でフィリピン国歌を歌唱するなどアメリカ・フィリピン両国で支持を受けています。
人気ドラマGleeへの出演や、レズビアンの告白などでも話題にもなりました。

 

“アメリカンドリームを手に入れた男” Arnel Pineda (アーネル・ピネダ)



40年の歴史を持ち累計8000万枚のCD売上を記録したアメリカ超有名ロックバンドJourneyのリードボーカル。

学校も行けず、ビスケットを二日で一枚食べるような貧困生活を送る幼少時代を過ごす。
レストランやバーでの歌手活動を経て、YouTubeの動画をきっかけにJourneyのボーカルとして加入。一気にスターダムへと躍り出ました。
そのサクセスストーリーが話題を呼び、彼のジャーニー加入までの軌跡を綴った映画“Don’t Stop Believin ~The Everyman’s Journey~”も公開されています。

“音楽センスはまさに天才”apl.de.up(アップル・デ・アップ)

グラミー賞を6度受賞したアメリカのHipHopグループThe Black Eyed Peas(以下、「BEP」)のメンバー。
フィリピン出身。フィリピン人の母とアフリカ系アメリカ人の父との間に生まれる。14歳の時に、家が貧しかったのを理由にアメリカ人弁護士の養子になり1人で移住。ダンサーとして生活する中で、will. I. am(BEPリーダー)と出会い、The Black Eyed Peasの前身となるグループを設立する。設立当初はホームレス同然の生活を過ごしながらも、ヒット曲を連発し億万長者になる。
音楽プロデューサーとラッパーの2つの顔を持ち、マルチな分野で活躍しています。

 

既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、フィリピン人アーティストのレベルの高さを感じることができるアーティストです。
他にもフィリピンの素晴らしいアーティストはたくさんいます。
いつかここでも紹介したいですが、ぜひ皆さんが検索してお気に入りのP-popを見つけていただけたらと思います!

 




ABOUTこの記事をかいた人

アセナビファウンダー。慶應SFC卒。高校時代にはアメリカ、大学2年の時には中国、それぞれ1年間の交換留学を経て、いまの視点はASEANへ。2013年4月から180日間かけてASEAN10カ国を周りながら現地で働く日本人130名に取材。口癖は、「日本と世界を近づける」