主婦から起業家に!? 日本人初のマルボロカレッジマレーシア分校に母子留学をした 花岡めうみ氏

2016.03.23

日本人が移住したい国9年連続No.1を独占中のマレーシア。その影響か、最近はよく耳にする「マレーシア移住」という単語。今でこそ「マレーシア移住」の情報はたくさんあるものの、あなたは日本人で初めてマレーシアのジョホールバルに「母子留学」をした日本人を知っているだろうか?前例がないなか日々奮闘し、2012年2月にイギリスの名門校マルボロカレッジへ長女を入学させて以降は、主婦から起業家へ変貌。その女性こそが今回取材した花岡めうみ氏である。今話題沸騰中のジョホールバルの教育現場のリアルに迫る!

《プロフィール|花岡めうみ氏》
1978年東京都生まれ。高校2年時にアメリカに約1年間交換留学をした後、浪人生活を経て上智大学に入学。大学卒業後は大手金融機関に総合職として5年間勤務し、結婚を機に退職。2012年2月からは長女のマルボロカレッジ合格を機にジョホールバルへ母と娘で移住。その際は留学支援をしてくれる会社がなく頼れる人もおらず、非常に苦労したという実体験から留学・移住のトータルサポート会社を起業し、現在は学生のインターンシップ、企業の海外進出のサポートも手掛けている。

イギリスの名門校がマレーシア分校を開校? イギリス式お受験とは!?

―「マレーシア母子留学」の先駆者として有名な花岡さんですが、まずは娘さんの留学先について教えてください。

マルボロカレッジという、イギリスの全寮制中高一貫校のマレーシア分校に2012年から長女が留学を始め、2014年に次女も入学しました。

イギリスではいわゆる貴族のような人が通うような学校で、最近ではキャサリン妃が卒業したことで有名です。

―お受験はどのような内容なのですか?

娘が受けた学年(reception 〜year2)は“Show and Tell”というイギリスでは有名なテストがメインです。その名の通り、自分が作った作品を先生に説明するのです。

次に、4人ほどのグループでレゴやパズルで自由に遊ばせます。そのあと、先生が子どもに英語でどうだったか質問をします。

そのようなテストで英語力を見ると同時に、子どものコミュニケーション能力を観察しているそう。ですから英語があまり上手でなくても、何か引き付けるものがあれば受かるようです。

英語は最低限必要ですが、ペラペラでも落ちる子はいるので、英語以外もしっかり見ているようですね。

―娘さんには、いつから英語教育をしていたのですか?

3歳から日本のインターナショナル・スクールに通わせていました。

その幼稚園の教育がすごく良かったおかげで合格したのだと思います。本当にその幼稚園に感謝していますし、本当はそのまま卒園させたかったのですが、マルボロカレッジの1期生募集には間に合わなかったので卒園は諦めました。

DSC06307(マルボロカレッジの正門。現在は校舎の増築も急ピッチで進められている。)

ハワイ、セブよりもジョホールバル!

―そもそもいつ、どうやってマルボロカレッジマレーシア分校の存在を知ったのですか?入学までの経緯を教えてください。

長女の小学校入学に合わせて母子留学をしようと思って、母子留学について調べていました。

もともと私はハワイが大好きだったので、ハワイにしたかったのですがビザとお金のハードルがかなり高かったのです。選択肢は複数ありましたが、私自身が働き続けたいという想いがあったのと、金銭的理由で現実的ではないと判断しました。

日本のインターナショナル・スクールも考えたのですが、日本のインターナショナルスクールは幼稚園までしかないところが多く、あっても老舗の学校となると授業料が非常に高いし、東京での生活費の高さも考えると選択肢としては難しいかなと。今さら公立の学校に行かせるのもどうかと…。

そのように悩んでいた時、「東南アジアがすごく伸びている、とりわけフィリピンのセブは英語も通じるし、安くて良い」という噂をきいてセブへの母子留学を考え始めました。

もうセブに住むつもりでコンドミニアムを買う準備をしていると、マルボロカレッジがマレーシア分校を開校するということを知りました。

その時は、「子どもが大きくなってからでいいかな…」と思っていたのですが、開校したばかりで今なら入りやすいといったら語弊があるかもしれませんが、千載一遇のチャンスだと思って。マレーシアの下見ついでに長女を受験させてみました。

下見をしていると、マレーシアのことがとても気に入ってしまい、マルボロカレッジマレーシア分校に合格してなくても、マレーシアのどこかに母子留学しようと決めました。

幸いにして長女が合格したので、セブの計画は取り止め、ジョホールバルへ母子留学することに決めました。

11993998_567434776759007_1056178331_o(ジョホールバルに来たばかりの姉妹の様子)

参考|◆速報◆ロングステイ希望国トップ10 ~9年連続マレーシアが第1位~ (一般社団法人ロングステイ財団)

―なるほど、しかし日本では「海外母子留学」はかなりレアなケースだと思います。ご主人からの心配や反対は無かったのですか?

私は高校生の時にアメリカに1年間交換留学をしていて、その時に韓国や中国から母子留学をしている人をたくさん見てきたので全く抵抗はありませんでしたよ。

主人はむしろ私の想いを応援してくれたので、後で追いかけて行くから先に行っておいでと見送ってくれました。(笑)

しかし、主人には寂しい想いをさせていますし、また、精神的にも、金銭的にも支えてもらっていて感謝しています。

自らの実体験を基に、主婦から起業家に!

―ジョホールバルに移住してからは、「未来移住計画社」という会社を立ち上げたそうですね。なぜ母子留学の次は起業なのですか?

私がアメリカに留学していた際には留学エージェントにとてもお世話になったのですが、いざ娘とジョホールバルに留学するとなると、全くサポートしてくれる会社も情報なかったのでとても苦労しました。

私はアメリカに留学していたので英語はできましたが、それでも右も左も分からないままでしたので、次に来る人も苦労するだろうなと・・・。同時に、きっとマルボロカレッジマレーシア分校に行きたがる日本人は増えるだろうなと・・・。

「あ!これはビジネスチャンスだ!マレーシア教育移住サポートをビジネスにしよう!」と思ったのがきっかけです。当時はそんなことをビジネスにしている人はいませんでしたから、一番最初にやってやろうと。(笑)

もともと私の夢が日本と海外を繋ぐ仕事をするということだったので、ちょうどいいかなと。これはもうやるしかないと決意して、マルボロカレッジの合否結果も関係なくもう一度ジョホールバルに来ようと思いながら帰国しました。

12722519_567437340092084_439893277_o(マルボロカレッジの制服を着ている最近の姉妹)

―事業内容を教えてください。

ブログで情報を発信し、そこから集客し、視察アテンド、留学や移住のサポートをしています。最近のメインの仕事は、ジョホールバルへの海外進出サポート、リタイアメント移住、投資などです。

オンラインの良さは一度に世界中の人に情報発信ができる点ですが、それだけでは不十分。日本に帰国した時はセミナーをして実際に会ってオフラインでの信頼関係も築いています。オンライン・オフラインをうまく使ってマレーシアへの移住、ビジネス進出のサポートをしています。

最近は、資産形成の提案もしています。基本、頼まれたことは可能な限りやる主義です。

blog(ジョホールバルの情報を発信する花岡氏のブログ)

story(花岡氏の親子留学の軌跡を綴っているブログ)

ジョホールバルの変貌ぶりに迫る

―最近注目を浴びているジョホールバルですが、ジョホールバルで働くことの魅力は何でしょうか?

まずは街の成長ぶりを日々感じられることですね。ジョホールバルに来てもう4年が経ちますが、来た時と今では全く街の様子が違います。来た時はジャングルだったのに、どんどん近代化してきています。

未熟な面があるものの、少しずつ現地の人たちが健康や食事、ジュエリーといったものにもお金を使い始めています。そう考えると昔の日本を追いかけている様で、ビジネスチャンスがまだまだあると思います。

―ジョホールバルで働くうえで大変なこともあると思いますが、どうやって乗り越えてきたのでしょうか?

はい、毎日ハプニングが起こっていて大変ですし、何度も諦めて帰国したいと思うことはありました。そういう時は「今私達はジョホールバルの新たな歴史を刻んでいるんだ!」と鼓舞してやってきました。

日本や他の国では既存のビジネスでもジョホールバルには存在しないものはまだたくさんあります。

パイオニア精神がある方にはジョホールバルはオススメです。

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海外に出ないと分からない日本の良さがある

―読者へのメッセージをお願いします。

最近の日本では、強い意志を持って海外へ積極的に出ていく人と、そうでない人との二極化が進んでいるように感じます。後者のような人にもぜひ海外へ行ってみて、日本がいかに恵まれているか、日本で当たり前のことが世界では当たり前でないということを知ってほしいです。

アメリカに留学していた時は、日本人で良かったと思える機会が少なかったのですが、ジョホールバルに来てからは何度も思います。

同じアジア人ということに加え、日本人だからこそ現地に貢献できることが多いからです。

日本のパスポートはすごくて、ほとんどの国にビザなしで入国できますし、最近はLCCのおかげで安く海外に行けます。ぜひ若いうちから海外へ行って、挑戦をしてみてください。きっと新たな自分と夢を見つけることができると思います。

関連記事|世界トップクラス! 信頼度がものスゴく高い日本のパスポート

 

【編集後記】

まずはマルボロカレッジへの母子留学も、起業も「誰もやっていないなら自分が最初にやってしまおう!」という花岡さんのパイオニア精神に驚くばかりでした。次に、今後海外で子供に教育を受けさせる人が増加するだろうと感じました。ある意味当たり前ですが、どんどん世界はボーダーレス化していますね。

追記:2017年8月に花岡氏はタイへ移住し、新たなことに挑戦している。

ABOUTこの記事をかいた人

長田壮哉 / Masaya Osada

関西学院大学商学部ファイナンスコース5年目。ASEANデビューは高校1年の時に修学旅行で訪れたシンガポールとジョホールバル。大学1年の時に参加したインドネシアでのインターン中に「熱気」と「可能性」を感じ、その後はタイでのボランティアや、ASEANを周遊しながら現地でのインタビューを経験。さらには、ASEAN発足日である8月8日に生まれたということに運命を感じ、ASEANと日本を繋ぐ"Mr. ASEAN"になるべく、ASEAN10カ国を完全制覇。2016年7月~2017年5月にかけて、トビタテ!留学JAPAN4期生新興国コースとしてシンガポール国立大学での修行を終えたものの、2018年4月から再びシンガポールへ渡り外資系投資銀行に就職予定。将来の夢はアジア最強の名門大学を設立すること。一番好きな国は日本。